1 00:00:54,960 --> 00:01:01,080 プロローグ 昔むかし 2 00:01:02,640 --> 00:01:05,160 「ワンス・アポン・ア・タイム・ イン・ハリウッド 」 3 00:01:05,240 --> 00:01:06,760 {\an8}(2019年) 4 00:01:06,840 --> 00:01:11,480 {\an8}1969年8月8日 5 00:01:14,720 --> 00:01:16,640 ああ うまそう ありがとう 6 00:01:16,720 --> 00:01:17,880 どうぞ 7 00:01:23,960 --> 00:01:26,120 ムッソとフランクの昼食会後 8 00:01:26,200 --> 00:01:28,400 マービンは リックに伊映画界で 9 00:01:28,480 --> 00:01:30,160 仕事の機会を与えた 10 00:01:30,240 --> 00:01:33,280 リックか マービンだ待って 11 00:01:33,800 --> 00:01:35,640 ヘネシーXOをロックで 12 00:01:35,720 --> 00:01:36,840 はい シュワルツさん 13 00:01:37,360 --> 00:01:38,400 言葉二つ 14 00:01:38,480 --> 00:01:40,960 「ネブラスカ・ジム」 セルジオ・コルブッチ 15 00:01:41,040 --> 00:01:43,160 ネブラスカ何って? 16 00:01:43,240 --> 00:01:44,160 セルジオ誰? 17 00:01:44,240 --> 00:01:45,920 セルジオ・コルブッチ 18 00:01:46,000 --> 00:01:47,360 それ誰? 19 00:01:47,440 --> 00:01:49,080 マカロニ・ウェスタン界 20 00:01:49,160 --> 00:01:51,480 二番目に優秀な監督だ 21 00:01:51,560 --> 00:01:54,680 新作「ネブラスカ・ジム」を 制作中だ 22 00:01:54,760 --> 00:01:57,160 僕のお陰で君を主役にって 23 00:01:57,240 --> 00:01:57,760 {\an8}クエンティン· タランティーノ 24 00:01:57,760 --> 00:01:59,160 {\an8}クエンティン· タランティーノ 25 00:01:57,760 --> 00:01:59,160 まず始めに 26 00:01:59,160 --> 00:02:00,040 {\an8}クエンティン· タランティーノ 27 00:02:00,040 --> 00:02:03,080 {\an8}クエンティン· タランティーノ 28 00:02:00,040 --> 00:02:03,080 リックはイタリア西部劇が 大の苦手 29 00:02:03,160 --> 00:02:07,560 でも主役を続けたかったし 金も欲しかった 30 00:02:07,640 --> 00:02:13,040 それでマービンは 彼とコルブッチを会わせた 31 00:02:13,120 --> 00:02:15,680 リックはローマに行って 32 00:02:15,760 --> 00:02:19,640 マービンと一緒に セルジオと妻のノリと会った 33 00:02:19,720 --> 00:02:22,160 セルジオの大好きな店でね 34 00:02:22,240 --> 00:02:26,640 リックは脚本も役も 気に入った 35 00:02:26,720 --> 00:02:29,840 それでリックはセルジオと 色々話していた 36 00:02:29,920 --> 00:02:35,240 お互いを知ろうとして リックは大きなヘマをした 37 00:02:35,320 --> 00:02:40,960 セルジオ・レオーネと 間違えたんだ 38 00:02:41,040 --> 00:02:43,120 マービンが 「荒野の用心棒」を 39 00:02:43,200 --> 00:02:44,520 見せていたから 40 00:02:45,040 --> 00:02:48,720 マカロニ・ウェスタンの 勉強のためにね 41 00:02:48,800 --> 00:02:52,920 “セルジオ”って聞いて 同じ人だと思った 42 00:02:53,640 --> 00:02:57,040 コルブッチとノリを前にして 43 00:02:57,120 --> 00:03:00,960 “クリント・ イーストウッドの⸺” 44 00:03:01,040 --> 00:03:02,920 “あの演技はすごい” 45 00:03:03,000 --> 00:03:06,200 “彼の人生で一番の演技だ” 46 00:03:06,280 --> 00:03:08,520 “やはり監督の力ですよ” 47 00:03:08,600 --> 00:03:12,480 “すごい あれはすごかった” 48 00:03:14,920 --> 00:03:19,160 セルジオとノリは彼の 勘違いに気づくんだ 49 00:03:19,680 --> 00:03:22,680 “あの映画の監督は 僕じゃない” 50 00:03:22,760 --> 00:03:25,400 “友達の セルジオ・レオーネだ” 51 00:03:25,480 --> 00:03:29,200 “君のことを伝えておくよ” 52 00:03:29,280 --> 00:03:31,440 マービンはどん底 53 00:03:31,520 --> 00:03:34,000 “なぜ僕に あの映画を?” 54 00:03:34,080 --> 00:03:36,920 “このジャンルの 勉強だった” 55 00:03:37,000 --> 00:03:40,120 彼は “ジャンルって 何がだよ?” 56 00:03:40,200 --> 00:03:42,160 “意味不明だ” 57 00:03:42,240 --> 00:03:44,640 “セルジオの作品かと” 58 00:03:44,720 --> 00:03:47,840 “まさか別人とは 僕の責任じゃない” 59 00:03:47,920 --> 00:03:52,600 ノリがなだめて “マービン いいのよ” 60 00:03:52,680 --> 00:03:56,280 “イタリア語できないし よくある名前だし” 61 00:03:56,360 --> 00:03:58,200 “別にいいのよ” 62 00:03:58,280 --> 00:04:01,480 セルジオも “どうせ 僕も彼が誰か知らないし” 63 00:04:01,560 --> 00:04:03,320 “お互い様だ” 64 00:04:03,400 --> 00:04:05,920 でもそれじゃ終わらない 65 00:04:06,000 --> 00:04:08,040 “他にイタリアの 西部劇は?”と聞いた 66 00:04:08,120 --> 00:04:11,440 それで彼は機内で ひどい西部劇を見たと 67 00:04:11,520 --> 00:04:14,640 彼らは “どの映画?” 68 00:04:14,720 --> 00:04:17,600 リックは“主演は バート・レイノルズ” 69 00:04:17,680 --> 00:04:21,640 “カツラのせいで まるでナタリー・ウッド” 70 00:04:21,720 --> 00:04:23,080 “「さすらいのガンマン」 だったかな” 71 00:04:23,160 --> 00:04:24,760 悪口の連発だ 72 00:04:24,840 --> 00:04:28,520 自分の映画だとは言わずに セルジオが遮った 73 00:04:28,600 --> 00:04:31,400 “僕が作った映画だよ” 74 00:04:31,480 --> 00:04:34,560 リックがひどい映画だと 言った後でも 75 00:04:34,640 --> 00:04:37,160 また 彼を見逃し 76 00:04:37,240 --> 00:04:41,320 “英語版か?” “ええ” “英語版はだめだ!” 77 00:04:42,600 --> 00:04:45,560 “英語版は酷い” 78 00:04:46,280 --> 00:04:48,040 でも ある時点で 79 00:04:48,640 --> 00:04:52,680 ノリとマービンを帰らせて 80 00:04:54,440 --> 00:04:55,320 “おい” 81 00:04:55,960 --> 00:04:59,200 “僕のこともイタリア映画も 敬わず” 82 00:04:59,280 --> 00:05:01,880 “僕の映画を嫌う 君と働く理由は?” 83 00:05:01,960 --> 00:05:04,320 “君は面白くて高慢な奴だ” 84 00:05:04,400 --> 00:05:06,440 “「ネブラスカ・ジム」もだ 気に入った” 85 00:05:06,520 --> 00:05:09,840 “テレビの君は好きだが” 86 00:05:09,920 --> 00:05:12,200 “僕の作品を嫌う君を 起用するか?” 87 00:05:12,280 --> 00:05:15,720 リックは “イタリアの 西部劇はわからない” 88 00:05:15,800 --> 00:05:20,400 “H・ギブソンと L・ラルーを見て育った” 89 00:05:20,480 --> 00:05:23,600 “M・バナナナーノなど さっぱり” 90 00:05:23,680 --> 00:05:26,080 “イタリアの全てが わからない” 91 00:05:26,160 --> 00:05:28,680 “だけど君は 映画を知ってる” 92 00:05:28,760 --> 00:05:30,760 “僕にわからなくても” 93 00:05:30,840 --> 00:05:34,440 “「ネブラスカ・ジム」を どう思おうと” 94 00:05:34,520 --> 00:05:37,200 “西部劇が得意で いいカウボーイ” 95 00:05:37,280 --> 00:05:40,880 “僕に帽子をかぶらせ すごい衣装を着せ” 96 00:05:40,960 --> 00:05:43,760 “馬に乗せれば 気に入るはず” 97 00:05:43,840 --> 00:05:47,160 “僕のイタリア西部劇への 意見より” 98 00:05:47,240 --> 00:05:50,400 “君が好きかどうか 僕は西部劇が上手だ” 99 00:05:50,480 --> 00:05:52,160 “最高のカウボーイだ” 100 00:05:52,240 --> 00:05:56,760 “最高のネブラスカ・ジム 満足させてみせる” 101 00:05:57,800 --> 00:06:00,440 それでコルブッチは リックを雇った 102 00:06:00,520 --> 00:06:02,680 初めてのイタリア映画 103 00:06:02,760 --> 00:06:05,480 イタリアの撮り方に 慣れていなく 104 00:06:05,560 --> 00:06:08,360 バベルの塔のような撮影に 戸惑った 105 00:06:08,440 --> 00:06:10,600 悪い保安官はドイツ人で 106 00:06:10,680 --> 00:06:11,960 その娘はヘブライ人 107 00:06:12,040 --> 00:06:15,480 悪い奴がスペイン人で 他全部はイタリア人 108 00:06:15,560 --> 00:06:17,600 {\an8}スペイン人が台詞を言い ホームムービー映像: 109 00:06:17,600 --> 00:06:17,680 {\an8}スペイン人が台詞を言い 110 00:06:17,680 --> 00:06:18,120 {\an8}スペイン人が台詞を言い 「ネブラスカ・ジム」 撮影現場 111 00:06:18,120 --> 00:06:18,200 {\an8}「ネブラスカ・ジム」 撮影現場 112 00:06:18,200 --> 00:06:20,040 {\an8}「ネブラスカ・ジム」 撮影現場 ドイツ人と ヘブライ人女性が 113 00:06:20,040 --> 00:06:20,920 {\an8}ドイツ人と ヘブライ人女性が 114 00:06:21,000 --> 00:06:21,920 {\an8}台詞を言い 115 00:06:22,520 --> 00:06:24,560 {\an8}彼女が 終わると自分の台詞 116 00:06:25,160 --> 00:06:27,960 {\an8}彼には理解不能 狂ってると思ったんだ 117 00:06:28,040 --> 00:06:31,640 {\an8}“テレビより酷い現場が あるとはね!” 118 00:06:32,240 --> 00:06:35,240 ばらばらに 各自の言語をしゃべる事は 119 00:06:35,320 --> 00:06:36,440 彼にはばかげてた 120 00:06:36,960 --> 00:06:39,440 厳しい状況も信じれなかった 121 00:06:39,520 --> 00:06:41,600 突然現れるトレーラー 122 00:06:41,680 --> 00:06:44,840 爆破には 本物のダイナマイトを使った 123 00:06:47,280 --> 00:06:48,200 なんてこった! 124 00:06:48,280 --> 00:06:52,800 だから撮影中 彼は問題児で 125 00:06:52,880 --> 00:06:56,000 何回か怒りを爆発させた 126 00:06:56,080 --> 00:06:57,480 セルジオは好きだ 127 00:06:57,560 --> 00:07:01,320 でも 作品への本音を 見せてしまった 128 00:07:01,400 --> 00:07:04,400 そして去りイタリア映画に 4作出演 129 00:07:04,480 --> 00:07:06,720 「オペレーション・ ダイナマイト」もだ 130 00:07:06,800 --> 00:07:09,640 {\an8}実を言うと いい監督と組んだ 131 00:07:09,720 --> 00:07:12,040 {\an8}A・マルゲリーティ 132 00:07:12,120 --> 00:07:13,640 {\an8}G・フェローニ 「今すぐ 殺してくれリンゴ⸺ 133 00:07:13,640 --> 00:07:13,720 {\an8}G・フェローニ 134 00:07:13,720 --> 00:07:14,040 {\an8}G・フェローニ グリンゴは言った」 135 00:07:14,040 --> 00:07:14,120 {\an8}グリンゴは言った」 136 00:07:14,120 --> 00:07:15,000 {\an8}グリンゴは言った」 そしてスペイン パエリア・ウェスタンの 137 00:07:15,000 --> 00:07:15,080 {\an8}そしてスペイン パエリア・ウェスタンの 138 00:07:15,080 --> 00:07:16,800 {\an8}そしてスペイン パエリア・ウェスタンの 「赤い血 赤い肌」 139 00:07:16,800 --> 00:07:16,880 {\an8}「赤い血 赤い肌」 140 00:07:16,880 --> 00:07:16,920 {\an8}「赤い血 赤い肌」 141 00:07:16,880 --> 00:07:16,920 第一人者マルヒェント 142 00:07:16,920 --> 00:07:18,560 第一人者マルヒェント 143 00:07:19,080 --> 00:07:22,120 でも これらの映画を 作る過程で 144 00:07:22,200 --> 00:07:26,640 コルブッチが 一流であったことに気づく 145 00:07:27,400 --> 00:07:30,760 イタリア滞在が 終わりに近づき 146 00:07:30,840 --> 00:07:33,080 監督は「スペシャリスト」の 準備中 147 00:07:33,160 --> 00:07:35,520 リックはハド役を狙ってた 148 00:07:35,600 --> 00:07:38,360 彼はセルジオと夕食をとる 149 00:07:38,920 --> 00:07:43,440 リックの新しい謙虚な態度に セルジオは感動する 150 00:07:43,520 --> 00:07:46,520 彼はリックが好きだった 彼の演技が好きだった 151 00:07:47,440 --> 00:07:50,400 ただリックは怒りを 爆発させすぎた 152 00:07:50,480 --> 00:07:54,400 監督にとっては忘れがたい 153 00:07:54,480 --> 00:07:55,600 許せるが 154 00:07:55,680 --> 00:08:00,160 忘れる事は難しい 155 00:08:00,240 --> 00:08:04,760 作ってる映画を考えない 怒りの爆発 156 00:08:05,680 --> 00:08:09,240 結局「スペシャリスト」には 157 00:08:10,360 --> 00:08:12,560 J・アリディを雇った 158 00:08:41,200 --> 00:08:43,000 {\an8}〈若者たちよ!〉 159 00:08:44,160 --> 00:08:48,040 {\an8}〈君達の記録 問題 課題〉 160 00:08:51,240 --> 00:08:53,440 {\an8}〈主催: レンゾ・アルボレと⸺〉 161 00:08:53,520 --> 00:08:55,480 {\an8}〈アンナ・ マリア・フスコ〉 162 00:08:55,560 --> 00:08:56,320 {\an8}〈元気ですか?〉 163 00:08:56,400 --> 00:08:57,160 {\an8}〈元気よ〉 164 00:08:57,240 --> 00:09:00,080 {\an8}〈君じゃない 聴衆に尋ねてたの〉 165 00:09:00,160 --> 00:09:06,120 {\an8}〈毎夕5時10分 ̂音楽と 歌のショーを始めます〉 166 00:09:06,200 --> 00:09:08,000 {\an8}〈オハイオエキスプレス 初の〉 167 00:09:08,080 --> 00:09:09,800 {\an8}〈“ヤミーヤミーヤミー” バンド〉 168 00:09:09,880 --> 00:09:12,320 {\an8}〈イタリアでも有名な オハイオエキスプレス〉 169 00:09:16,520 --> 00:09:19,000 {\an8}“神は許す… 私は許さない!” 170 00:09:22,600 --> 00:09:25,080 {\an8}“「荒野の用心棒」” 171 00:09:27,000 --> 00:09:28,160 {\an8}“セルジオ・レオーネ 監督作品” 172 00:09:30,600 --> 00:09:32,000 {\an8}“「夕陽のガンマン」” 173 00:09:32,080 --> 00:09:33,320 {\an8}“「無宿の プロガンマン」” 174 00:09:33,400 --> 00:09:34,520 {\an8}“「子馬、 5ドル、腐肉」” 175 00:09:34,600 --> 00:09:36,520 {\an8}“「さいはての用心棒」” 176 00:09:36,600 --> 00:09:38,400 {\an8}“「夕陽の用心棒」” 177 00:09:41,440 --> 00:09:43,000 {\an8}“「荒野の プロ・ファイター」” 178 00:09:46,560 --> 00:09:50,520 {\an8}“「続・ 夕陽のガンマン」” 179 00:09:58,760 --> 00:10:00,520 {\an8}“「鉄砲玉姉妹」” 180 00:10:01,760 --> 00:10:03,440 {\an8}“「ジョニーを 殺したのは誰?」” 181 00:10:06,000 --> 00:10:08,360 {\an8}“「タフな奴」” 182 00:10:30,480 --> 00:10:37,280 第一章 もう一人のセルジオ 183 00:10:39,040 --> 00:10:41,440 「イングロリアス・ バスターズ」の後 184 00:10:42,440 --> 00:10:45,480 本を書きたいと思った 185 00:10:46,560 --> 00:10:47,960 S・コルボッチについて 186 00:10:49,120 --> 00:10:51,520 「もう一人の セルジオ」ってね 187 00:10:52,480 --> 00:10:56,160 それで彼の映画を見て 分析してた時 188 00:10:56,240 --> 00:10:58,720 僕は理論を持ち始めたんだ 189 00:10:58,800 --> 00:11:01,360 全てはファシズムだった と 190 00:11:01,440 --> 00:11:05,600 彼の映画の根底にある 側面だよ 191 00:11:05,680 --> 00:11:08,200 典型を分析して 192 00:11:08,280 --> 00:11:11,920 どのように一貫して 使われたか 193 00:11:12,000 --> 00:11:13,920 「ガンマン大連合」 (1970年) 194 00:11:14,000 --> 00:11:15,280 〈誰に投票を?〉 195 00:11:15,360 --> 00:11:16,960 〈ディアス以外に〉 196 00:11:23,160 --> 00:11:24,520 〈奴を壁際に立たせろ〉 197 00:11:25,440 --> 00:11:26,480 〈お父さん!〉 198 00:11:30,320 --> 00:11:32,240 〈分隊 用意!〉 199 00:11:34,160 --> 00:11:35,520 〈狙え!〉 200 00:11:35,600 --> 00:11:36,840 〈打て!〉 201 00:11:40,960 --> 00:11:45,200 彼の作品の基本の一つは 202 00:11:45,280 --> 00:11:48,800 コルブッチが幼い頃 イタリアで⸺ 203 00:11:48,880 --> 00:11:52,520 ファシストに囲まれて 育った事だと思う 204 00:11:52,600 --> 00:11:55,120 第二次世界大戦中の イタリアだ 205 00:11:55,680 --> 00:11:58,240 父親は制服だけのファシスト 206 00:11:58,320 --> 00:12:01,520 ファシストには興味がなく 家に帰ると 207 00:12:01,600 --> 00:12:04,040 制服を脱いで隅に投げ捨てた 208 00:12:04,120 --> 00:12:07,160 ファシストになるよう 強制されてた 209 00:12:07,240 --> 00:12:10,840 それだけじゃなく セルジオは小さい時 210 00:12:10,920 --> 00:12:15,720 ムッソリーニが率いる ファシスト少年合唱団の 211 00:12:15,800 --> 00:12:18,760 一員だった 212 00:12:18,840 --> 00:12:21,920 実際にあったのが 213 00:12:22,000 --> 00:12:25,640 セルジオがヒトラーに 出会った瞬間だ 214 00:12:25,720 --> 00:12:28,840 ムッソリーニを訪ね ローマに来ていた⸺ 215 00:12:28,920 --> 00:12:32,760 ヒトラーを ファシスト少年合唱団が 216 00:12:32,840 --> 00:12:34,760 歌で迎えたんだ 217 00:12:34,840 --> 00:12:37,200 その時 コルブッチが 218 00:12:37,280 --> 00:12:40,920 合唱団の中にいたのは 明らかだ 219 00:12:41,000 --> 00:12:45,920 ヒトラーとムッソリーニから 1,5メートルの所だ 220 00:12:46,000 --> 00:12:48,800 握手したり抱き合ったり してる所からだ 221 00:12:50,840 --> 00:12:54,320 ヒトラーは合唱団を見て ほめた 222 00:12:54,400 --> 00:12:57,040 “素晴らしい イタリア最高の若者だ” 223 00:13:06,200 --> 00:13:10,360 コルブッチが その名を知られている⸺ 224 00:13:10,880 --> 00:13:13,440 西部劇を作り始めた時 225 00:13:14,000 --> 00:13:19,320 彼にはテーマがあったと思う そして西部劇の一つ一つが 226 00:13:20,200 --> 00:13:24,520 そのテーマに 基づいているんだ 227 00:13:25,120 --> 00:13:29,640 全部 彼のファシズムに 対する条約だと思う 228 00:13:29,720 --> 00:13:33,120 第二次世界大戦での ファシズム 229 00:13:33,200 --> 00:13:36,160 イタリアが脱出した ファシズムだ 230 00:13:36,240 --> 00:13:39,680 彼は自分の人生で ずっと知っていた 231 00:13:39,760 --> 00:13:41,720 彼は第二次世界大戦を 生きた 232 00:13:42,720 --> 00:13:49,160 だから西部劇は すべて それに呼応するものだ 233 00:13:49,240 --> 00:13:51,560 〈誰に投票したんだ〉 234 00:13:49,240 --> 00:13:51,560 {\an8}「ガンマン大連合」 (1970年) 235 00:13:51,560 --> 00:13:51,640 {\an8}「ガンマン大連合」 (1970年) 236 00:13:51,640 --> 00:13:53,280 {\an8}「ガンマン大連合」 (1970年) 237 00:13:51,640 --> 00:13:53,280 〈豚だよ〉 238 00:13:53,360 --> 00:13:54,600 〈真面目に答えろ!〉 239 00:14:04,440 --> 00:14:07,200 これが 当時の コルブッチの意図か 240 00:14:07,280 --> 00:14:09,360 彼の実行したことなのか 241 00:14:09,920 --> 00:14:11,920 僕は本当に知っているのか? 242 00:14:12,000 --> 00:14:13,840 いや 実は知らない 243 00:14:14,800 --> 00:14:17,640 でも今 僕は考えてるんだ 244 00:14:17,720 --> 00:14:19,320 〈「殺しが静かに やって来る」〉 245 00:14:17,720 --> 00:14:19,320 {\an8}「スペシャリスト」 撮影現場にて 246 00:14:19,320 --> 00:14:19,400 {\an8}「スペシャリスト」 撮影現場にて 247 00:14:19,400 --> 00:14:22,440 {\an8}「スペシャリスト」 撮影現場にて 248 00:14:19,400 --> 00:14:22,440 〈第三世界とベトナムに 言及した作品だ〉 249 00:14:22,440 --> 00:14:22,600 〈第三世界とベトナムに 言及した作品だ〉 250 00:14:22,680 --> 00:14:25,360 〈ファシズムに対する ファシズム〉 251 00:14:25,440 --> 00:14:28,080 〈ファシズムとナチズムに 対抗すべきだ〉 252 00:14:29,680 --> 00:14:30,520 {\an8}第二章 新しい西部劇の波 253 00:14:30,520 --> 00:14:31,800 {\an8}第二章 新しい西部劇の波 254 00:14:30,520 --> 00:14:31,800 〈カメラ!〉 255 00:14:31,800 --> 00:14:32,680 {\an8}第二章 新しい西部劇の波 256 00:14:32,680 --> 00:14:33,640 {\an8}第二章 新しい西部劇の波 257 00:14:32,680 --> 00:14:33,640 〈静かに!〉 258 00:14:33,720 --> 00:14:35,480 〈アクション! 始まった〉 259 00:15:09,040 --> 00:15:13,120 〈保安官に何かしたら どうなるか見せてやる!〉 260 00:15:13,200 --> 00:15:15,800 〈俺も撃てる お前より上手く!〉 261 00:15:15,880 --> 00:15:18,080 〈お前など すぐ殺せるんだ!〉 262 00:15:18,160 --> 00:15:21,480 マカロニ・ウェスタンの 監督ら 263 00:15:21,560 --> 00:15:27,160 レオーネ コルブッチ テッサリ ジラルディ 264 00:15:27,240 --> 00:15:30,240 彼らは皆 友人で 評論家だった 265 00:15:30,320 --> 00:15:32,960 弟ブルーノもその内の 一人だったと思う 266 00:15:33,520 --> 00:15:35,960 彼らは皆 雑誌や新聞の⸺ 267 00:15:36,040 --> 00:15:37,680 映画評論家だった 268 00:15:37,760 --> 00:15:39,040 そして… 269 00:15:40,680 --> 00:15:43,360 皆 西部劇が大好きだった 270 00:15:43,440 --> 00:15:46,080 どんな映画よりもね 271 00:15:46,160 --> 00:15:49,640 他の映画も好きだったが 西部劇は特別 272 00:15:49,720 --> 00:15:53,760 このグループの人達は 評論家として働き始め 273 00:15:54,280 --> 00:15:56,800 次第に脚本家になっていった 274 00:15:57,400 --> 00:15:59,520 波はあったけれど 275 00:15:59,600 --> 00:16:03,160 彼らは皆 脚本を通して 映画界に入った 276 00:16:03,240 --> 00:16:06,120 脚本を通して 277 00:16:06,200 --> 00:16:09,280 第二部の監督になった 278 00:16:11,280 --> 00:16:14,400 そこで彼らは 本当の技術を学んだ 279 00:16:15,640 --> 00:16:18,200 両セルジオの経歴が 変わったのは 280 00:16:18,720 --> 00:16:20,120 {\an8}彼らが 第二部を担当した時 281 00:16:20,120 --> 00:16:21,200 {\an8}彼らが 第二部を担当した時 「ポンペイ最後の日」 (1959年) 282 00:16:21,200 --> 00:16:21,280 {\an8}「ポンペイ最後の日」 (1959年) 283 00:16:21,280 --> 00:16:23,880 {\an8}「ポンペイ最後の日」 (1959年) 「ポンペイの最後の日」 ボンナルド監督作品 284 00:16:23,880 --> 00:16:23,960 {\an8}「ポンペイの最後の日」 ボンナルド監督作品 285 00:16:23,960 --> 00:16:24,400 {\an8}「ポンペイの最後の日」 ボンナルド監督作品 原作 ブルワー=リットン 286 00:16:24,400 --> 00:16:24,480 {\an8}原作 ブルワー=リットン 287 00:16:24,480 --> 00:16:26,400 {\an8}原作 ブルワー=リットン 何かっていうと 288 00:16:26,400 --> 00:16:26,480 {\an8}原作 ブルワー=リットン 289 00:16:26,480 --> 00:16:26,640 {\an8}原作 ブルワー=リットン 彼らは第二部をする 予定だったが 290 00:16:26,640 --> 00:16:26,720 {\an8}彼らは第二部をする 予定だったが 291 00:16:26,720 --> 00:16:29,520 {\an8}彼らは第二部をする 予定だったが 脚本 セルジオ・コルブッチ 292 00:16:29,600 --> 00:16:32,920 {\an8}大量の第二部を 撮ったため 293 00:16:32,920 --> 00:16:33,960 {\an8}大量の第二部を 撮ったため 監督 セルジオ・レオーネ 294 00:16:33,960 --> 00:16:34,040 {\an8}監督 セルジオ・レオーネ 295 00:16:34,040 --> 00:16:34,680 {\an8}監督 セルジオ・レオーネ 296 00:16:34,040 --> 00:16:34,680 映画の成功は 彼らのお陰になったんだ 297 00:16:34,680 --> 00:16:34,760 映画の成功は 彼らのお陰になったんだ 298 00:16:34,760 --> 00:16:36,880 映画の成功は 彼らのお陰になったんだ 299 00:16:34,760 --> 00:16:36,880 {\an8}監督 マリオ・ボンナルド 300 00:16:36,880 --> 00:16:38,240 映画の成功は 彼らのお陰になったんだ 301 00:16:38,320 --> 00:16:42,280 実際 レオーネと コルブッチは否定した 302 00:16:42,360 --> 00:16:44,040 “僕達は努力したが” 303 00:16:44,120 --> 00:16:47,480 “これはボンナルド監督の 映画だ” 304 00:16:47,560 --> 00:16:48,320 {\an8}「ポンペイ最後の日」 (1959年) 305 00:16:48,320 --> 00:16:51,920 {\an8}「ポンペイ最後の日」 (1959年) 306 00:16:48,320 --> 00:16:51,920 しかし彼らは 大量に撮影したので 307 00:16:51,920 --> 00:16:52,000 {\an8}「ポンペイ最後の日」 (1959年) 308 00:16:52,000 --> 00:16:52,680 {\an8}「ポンペイ最後の日」 (1959年) 309 00:16:52,000 --> 00:16:52,680 事実は映画界に知れ渡った 310 00:16:52,680 --> 00:16:54,520 事実は映画界に知れ渡った 311 00:16:55,720 --> 00:17:01,200 そして彼らの映画への貢献が 知れ渡った為に 312 00:17:01,280 --> 00:17:04,480 監督になることができたのだ 313 00:17:04,560 --> 00:17:06,600 ある意味で重要なことだ 314 00:17:08,040 --> 00:17:11,320 そしてレオーネの処女作 「ロード島の要塞」 315 00:17:11,400 --> 00:17:12,480 出演はR・カルホーン 316 00:17:12,560 --> 00:17:13,840 コルブッチは 当時一番凄い映画を作った 317 00:17:13,840 --> 00:17:16,120 コルブッチは 当時一番凄い映画を作った 318 00:17:13,840 --> 00:17:16,120 {\an8}主演 スティーヴ・リーヴス 319 00:17:16,120 --> 00:17:16,200 {\an8}主演 スティーヴ・リーヴス 320 00:17:16,200 --> 00:17:16,960 {\an8}主演 スティーヴ・リーヴス 「逆襲! 大平原」だ 321 00:17:16,960 --> 00:17:17,920 {\an8}「逆襲! 大平原」だ 322 00:17:18,000 --> 00:17:21,440 {\an8}S・リーヴスと G・スコットが主役で 323 00:17:21,440 --> 00:17:22,160 {\an8}S・リーヴスと G・スコットが主役で 出演 ゴードン・スコット 324 00:17:22,160 --> 00:17:22,920 {\an8}出演 ゴードン・スコット 325 00:17:22,920 --> 00:17:24,520 {\an8}出演 ゴードン・スコット 326 00:17:22,920 --> 00:17:24,520 少なくとも史劇に関する限り 327 00:17:24,520 --> 00:17:24,600 少なくとも史劇に関する限り 328 00:17:24,600 --> 00:17:25,320 少なくとも史劇に関する限り 329 00:17:24,600 --> 00:17:25,320 {\an8}監督 セルジオ・コルブッチ 330 00:17:25,320 --> 00:17:25,400 {\an8}監督 セルジオ・コルブッチ 331 00:17:25,400 --> 00:17:28,160 {\an8}監督 セルジオ・コルブッチ 332 00:17:25,400 --> 00:17:28,160 L・ディカプリオと B・ピットに値する 333 00:17:28,160 --> 00:17:28,600 L・ディカプリオと B・ピットに値する 334 00:17:28,680 --> 00:17:31,480 彼らは史劇一番の スターだった 335 00:17:31,560 --> 00:17:35,680 二人が同じ映画に出るなんて 凄かった 336 00:17:35,760 --> 00:17:36,440 {\an8}「逆襲! 大平原」 (1961年) 337 00:17:36,440 --> 00:17:39,600 {\an8}「逆襲! 大平原」 (1961年) 338 00:17:36,440 --> 00:17:39,600 あなたは野心家で度々残酷だ 339 00:17:39,600 --> 00:17:39,680 あなたは野心家で度々残酷だ 340 00:17:39,760 --> 00:17:41,480 静かにしろ 老いぼれ! 341 00:17:42,320 --> 00:17:44,240 今のはいけないぞ レモ! 342 00:17:46,400 --> 00:17:48,680 お前に言われる筋合いはない 343 00:17:49,600 --> 00:17:52,640 引っ込んでろ ロモロ リーダーは俺だ! 344 00:17:52,720 --> 00:17:54,800 お前の独りよがりだ 345 00:17:54,880 --> 00:17:57,360 母の遺志は 俺達が手に手を取り 346 00:17:57,440 --> 00:17:59,320 共に街を作る事だ 347 00:17:59,920 --> 00:18:03,120 神々は俺を選んだのだと 分からせてやる! 348 00:18:03,840 --> 00:18:06,000 挑発しても無駄だぞ 349 00:18:06,080 --> 00:18:07,800 弟とは絶対に戦わない 350 00:18:08,760 --> 00:18:10,920 この映画の後 351 00:18:11,680 --> 00:18:16,680 コルブッチは イタリア西部劇を作り始めた 352 00:18:17,200 --> 00:18:21,560 でもリオーネの前に作った 最初の西部劇は 353 00:18:21,640 --> 00:18:23,920 「荒野の用心棒」の前だが 354 00:18:24,000 --> 00:18:24,640 {\an8}「ミネソタ無頼」 (1964年) 355 00:18:24,640 --> 00:18:27,240 {\an8}「ミネソタ無頼」 (1964年) 356 00:18:24,640 --> 00:18:27,240 コルブッチが作ったとわかる 357 00:18:27,240 --> 00:18:27,440 コルブッチが作ったとわかる 358 00:18:27,520 --> 00:18:29,360 なによりイタリアものだ 359 00:18:30,680 --> 00:18:34,800 でも現実的じゃない 質感がなかった 360 00:18:35,320 --> 00:18:38,000 マカロニ・ウェスタンに 繋がるものが 361 00:18:38,840 --> 00:18:40,560 リオーネ作品にあった 362 00:18:40,640 --> 00:18:44,960 「荒野の用心棒」の後の 映画にもあった 363 00:18:45,480 --> 00:18:48,560 でも その理由は 探さなかったからだ 364 00:18:48,640 --> 00:18:50,880 彼の好みはアメリカ西部劇 365 00:18:51,400 --> 00:18:52,880 それを見て育ったから 366 00:18:53,560 --> 00:18:55,680 やりたかったんだ 367 00:18:56,600 --> 00:19:00,320 アメリカの格好いい西部劇を イタリアで 368 00:19:00,400 --> 00:19:02,360 J・ミッチャム主演の 369 00:19:02,440 --> 00:19:08,800 「グランド・キャニオンの 大虐殺」とミッチェルの⸺ 370 00:19:08,880 --> 00:19:13,520 「ミネソタ無頼」の2本は その部類に入る 371 00:19:13,600 --> 00:19:18,280 「ミネソタ無頼」は フォードとデイヴィスの⸺ 372 00:19:18,800 --> 00:19:21,360 上位版といったところかな 373 00:19:21,440 --> 00:19:24,280 フォードとデイビスで やれたはずだ 374 00:19:25,440 --> 00:19:27,040 僕が好きな フォードとデイヴィス 375 00:19:27,120 --> 00:19:29,320 でもその中でも一番だろう 376 00:19:29,840 --> 00:19:32,200 「グランド・キャニオンの 大虐殺」も好きだが 377 00:19:32,280 --> 00:19:33,720 「ミネソタ無頼」の方がいい 378 00:19:33,800 --> 00:19:36,920 コルブッチの最高傑作の 一つだと思う 379 00:19:42,160 --> 00:19:43,320 〈水〉 380 00:19:45,000 --> 00:19:47,200 〈あいにく水はないんだ〉 381 00:19:47,280 --> 00:19:51,080 〈フォックスという男 賢い奴だ 知らないか〉 382 00:19:51,160 --> 00:19:54,160 〈お前この辺りで 新入りだろう〉 383 00:19:54,240 --> 00:19:55,960 〈そんな事 聞き回ってるなら〉 384 00:19:57,160 --> 00:19:58,440 〈どうやら…〉 385 00:20:00,000 --> 00:20:01,760 〈お前は耳が遠いな〉 386 00:20:01,840 --> 00:20:04,680 〈フォックスはどこにいる〉 387 00:20:04,760 --> 00:20:06,360 〈質問が多すぎるよ〉 388 00:20:07,640 --> 00:20:10,200 〈俺達は撃つ準備が できてる〉 389 00:20:10,280 --> 00:20:14,040 「ミネソタ無頼」では やりきったはずだ 390 00:20:14,640 --> 00:20:16,960 そしてセルジオ・レオーネが 「荒野の用心棒」を作る 391 00:20:16,960 --> 00:20:19,320 そしてセルジオ・レオーネが 「荒野の用心棒」を作る 392 00:20:16,960 --> 00:20:19,320 {\an8}「荒野の用心棒」 撮影現場にて 393 00:20:19,320 --> 00:20:19,760 {\an8}「荒野の用心棒」 撮影現場にて 394 00:20:19,960 --> 00:20:22,440 そしてそれが全てを変える 395 00:20:22,520 --> 00:20:26,000 イタリア映画を変えたんだ 396 00:20:26,080 --> 00:20:30,480 イタリア映画界を変えたんだ 397 00:20:30,560 --> 00:20:33,720 そして誰も意識しないうちに 西部劇をも変えた 398 00:20:34,520 --> 00:20:36,280 西部劇を決定的に変えたんだ 399 00:20:37,120 --> 00:20:40,000 世界はまだ悟っていないが 変わった 400 00:20:46,240 --> 00:20:52,080 第二章 ワイルド バンチ 401 00:20:54,960 --> 00:20:59,960 〈全てローマの映像です そうです征服の名残りです〉 402 00:21:03,480 --> 00:21:06,080 〈西部開拓時代の征服〉 403 00:21:06,160 --> 00:21:10,880 〈永遠の市の魂に 深い痕跡を残した〉 404 00:21:14,120 --> 00:21:17,280 〈毎年 僕達は 150の西部劇を作る〉 405 00:21:14,120 --> 00:21:17,280 {\an8}ルッジェロ・デオダート 406 00:21:17,360 --> 00:21:20,120 〈品質は異なる 本当に違うんだ〉 407 00:21:20,200 --> 00:21:22,920 〈マルコ よかった でも笑顔がない〉 408 00:21:23,000 --> 00:21:25,600 〈もう一度やろう 変えよう〉 409 00:21:26,760 --> 00:21:30,080 〈「続・荒野の用心棒」で 馬が逃げ出した〉 410 00:21:30,160 --> 00:21:33,640 〈アクション よし! 進んで…〉 411 00:21:33,720 --> 00:21:36,440 〈馬が逃げて違うセットへ〉 412 00:21:36,520 --> 00:21:38,440 〈でもよくある事だった〉 413 00:21:38,960 --> 00:21:42,800 〈ほんの30メートル先の 別の映画セット〉 414 00:21:42,880 --> 00:21:47,320 〈グイド・チェラーノ監督は 誘拐場面の準備万全〉 415 00:21:47,400 --> 00:21:50,520 〈彼の映画 「ガンシャイピルク」だ〉 416 00:21:51,800 --> 00:21:53,960 〈よし 言える事は…〉 417 00:21:54,040 --> 00:21:57,400 〈セットの見分けも つかない〉 418 00:21:57,480 --> 00:22:00,800 〈まずマンコーニ撮影監督が 作った⸺〉 419 00:22:00,880 --> 00:22:03,720 〈エリオス・スタジオが あった〉 420 00:22:03,800 --> 00:22:07,400 〈その後更に 小さい物を作った〉 421 00:22:07,480 --> 00:22:10,720 〈マンツィアーナにあった〉 422 00:22:10,800 --> 00:22:15,160 〈アブルッツォにも一つ〉 423 00:22:15,240 --> 00:22:16,920 〈西部劇を作る理由は?〉 424 00:22:17,000 --> 00:22:17,960 〈何て?〉 425 00:22:18,040 --> 00:22:19,000 〈西部劇を作る理由は?〉 426 00:22:19,080 --> 00:22:21,560 〈アブルッツォは故郷だし〉 427 00:22:21,640 --> 00:22:25,560 〈アメリカのように 本当のイタリア西部だ〉 428 00:22:25,640 --> 00:22:28,520 〈助監督として覚えてるよ〉 429 00:22:29,200 --> 00:22:31,040 〈ロッセリーニと始めて〉 430 00:22:31,120 --> 00:22:33,400 〈一時期ブラガリアと〉 431 00:22:33,480 --> 00:22:35,400 〈その後 コルブッチと仕事をし〉 432 00:22:35,480 --> 00:22:39,000 〈ボロニーニ あと全ての監督〉 433 00:22:39,080 --> 00:22:44,200 〈オータン=ララや ロージー…〉 434 00:22:44,920 --> 00:22:47,840 〈バカな監督も 送られてきた〉 435 00:22:48,440 --> 00:22:53,200 〈いい監督になるために 手ほどきが必要なわけだ〉 436 00:22:53,280 --> 00:22:57,000 〈本当に何も知らない バカな奴ばかり〉 437 00:22:57,960 --> 00:23:01,920 〈60年代のローマは 素晴らしかった〉 438 00:23:02,000 --> 00:23:03,800 〈セルジオは〉 439 00:23:03,880 --> 00:23:08,200 〈いつも取巻きと ヴィア・ヴェネトの〉 440 00:23:08,280 --> 00:23:10,880 〈ドルチェ・ヴィタにいた〉 441 00:23:10,960 --> 00:23:14,920 〈その当時コルブッチの名は ピッチオーニなど⸺〉 442 00:23:15,000 --> 00:23:19,800 〈知識人の間で すでに知られていたんだ〉 443 00:23:20,800 --> 00:23:22,640 〈僕はまだ若かった〉 444 00:23:22,720 --> 00:23:26,440 〈ロッセリーニと映画を 2本 仕上げたばかり〉 445 00:23:27,200 --> 00:23:29,960 〈タイタナスから 電話があった〉 446 00:23:31,320 --> 00:23:35,520 〈明後日エジプトへ出発だ と言うんだ〉 447 00:23:31,320 --> 00:23:35,520 {\an8}“スティーヴ・リーヴス 「闘将スパルタカス」” 448 00:23:35,520 --> 00:23:36,000 〈明後日エジプトへ出発だ と言うんだ〉 449 00:23:36,720 --> 00:23:38,920 〈「闘将スパルタカス」の 撮影だ〉 450 00:23:39,520 --> 00:23:44,320 〈それ以来 セルジオに 必ず呼ばれるようになった〉 451 00:23:44,400 --> 00:23:46,880 〈彼とは 13本の映画を作った〉 452 00:24:36,360 --> 00:24:42,720 第四章 暴力のブイ 453 00:24:42,800 --> 00:24:44,560 〈準備いい? いって〉 454 00:24:42,800 --> 00:24:44,560 {\an8}「殺しが静かに やって来る」撮影現場 455 00:24:44,560 --> 00:24:44,640 {\an8}「殺しが静かに やって来る」撮影現場 456 00:24:44,640 --> 00:24:46,480 {\an8}「殺しが静かに やって来る」撮影現場 457 00:24:44,640 --> 00:24:46,480 〈そうだ いいよ 見せて〉 458 00:24:46,480 --> 00:24:46,960 〈そうだ いいよ 見せて〉 459 00:24:47,880 --> 00:24:51,200 〈もっと血が必要だ もっと血を足して〉 460 00:24:51,280 --> 00:24:55,640 「殺しが静かにやって来る」 (1968年) 461 00:25:04,040 --> 00:25:05,200 {\an8}「続・夕陽のガンマン」 撮影現場にて 462 00:25:05,200 --> 00:25:07,080 {\an8}「続・夕陽のガンマン」 撮影現場にて 463 00:25:05,200 --> 00:25:07,080 僕が思う限りでは 464 00:25:07,080 --> 00:25:07,160 {\an8}「続・夕陽のガンマン」 撮影現場にて 465 00:25:07,160 --> 00:25:08,440 {\an8}「続・夕陽のガンマン」 撮影現場にて 466 00:25:07,160 --> 00:25:08,440 レオーネは映画史上最高の 三部作を作った 467 00:25:08,440 --> 00:25:12,040 レオーネは映画史上最高の 三部作を作った 468 00:25:12,120 --> 00:25:13,800 しかも3ドル映画で 469 00:25:14,520 --> 00:25:17,000 各作品は前作よりも大作 470 00:25:17,080 --> 00:25:19,360 各作品は西部劇の象徴だ 471 00:25:19,440 --> 00:25:22,480 芸術家としての彼を よく表す作品 472 00:25:22,560 --> 00:25:25,000 彼が誰か 何をしたいのか 473 00:25:25,080 --> 00:25:30,080 各作品は彼の目から見る 西部の再現だ 474 00:25:31,160 --> 00:25:32,920 コルブッチは違う 475 00:25:33,000 --> 00:25:33,800 {\an8}「スペシャリスト」 撮影現場にて 476 00:25:33,800 --> 00:25:35,840 {\an8}「スペシャリスト」 撮影現場にて 477 00:25:33,800 --> 00:25:35,840 それをしないと決めた 478 00:25:35,840 --> 00:25:36,120 それをしないと決めた 479 00:25:36,200 --> 00:25:39,840 マカロニ・ウェスタンを 作り始めたら 480 00:25:41,160 --> 00:25:42,280 大作を作らなかった 481 00:25:42,360 --> 00:25:47,080 もっと乱暴な カウボーイ映画を作った 482 00:25:47,160 --> 00:25:49,800 大作より ジャンルにこだわった 483 00:25:49,880 --> 00:25:52,600 カウボーイの復讐の映画だ 484 00:25:52,680 --> 00:25:56,000 「続・荒野の用心棒」 (1966年) 485 00:26:18,240 --> 00:26:20,000 〈彼の狙いは…〉 486 00:26:18,240 --> 00:26:20,000 {\an8}フランコ・ネロ 487 00:26:20,000 --> 00:26:20,760 {\an8}フランコ・ネロ 488 00:26:20,760 --> 00:26:21,360 {\an8}フランコ・ネロ 489 00:26:20,760 --> 00:26:21,360 〈…日本の映画だ〉 490 00:26:21,360 --> 00:26:22,840 〈…日本の映画だ〉 491 00:26:22,920 --> 00:26:25,600 〈ほら 暗い映画〉 492 00:26:26,120 --> 00:26:27,560 〈暗いユーモアで〉 493 00:26:27,640 --> 00:26:31,560 〈毎日 “フラ 今日は何人殺す?”〉 494 00:26:31,640 --> 00:26:34,160 〈“わからない 20か25人?”〉 495 00:26:34,240 --> 00:26:36,080 〈それで笑うんだよ〉 496 00:26:43,560 --> 00:26:47,160 この監督は最も暴力的な 西部を作った 497 00:26:47,760 --> 00:26:51,080 コルブッチの西部は 現実より暴力的で 498 00:26:51,160 --> 00:26:53,480 結果 オペラのようだった 499 00:26:54,760 --> 00:26:58,560 〈ボロニーニは 僕に優雅を教えた〉 500 00:26:59,080 --> 00:27:03,680 〈それで1700もの広告を 手掛けることができた〉 501 00:27:03,760 --> 00:27:06,960 〈ボロニーニが教えてくれた 優雅のお陰〉 502 00:27:07,480 --> 00:27:13,920 〈ロッセリーニのおかげで 僕は15秒で物語を語れる〉 503 00:27:14,760 --> 00:27:18,200 〈コルブッチからは 残酷を教わった〉 504 00:27:18,720 --> 00:27:20,680 〈彼は本当に残酷だった〉 505 00:27:21,200 --> 00:27:24,680 〈耳を切り落としたり とかだよ〉 506 00:27:24,760 --> 00:27:27,120 〈でもそういう奴だった〉 507 00:27:27,200 --> 00:27:29,880 〈どうでもよくて 血に飢えていた〉 508 00:27:30,400 --> 00:27:32,200 〈彼は皮肉でもあった〉 509 00:27:32,720 --> 00:27:34,080 〈間違いなくね〉 510 00:27:38,000 --> 00:27:39,800 〈やめろ!〉 511 00:27:51,720 --> 00:27:52,720 〈やれ〉 512 00:27:59,240 --> 00:28:00,320 〈おい ヤンキー〉 513 00:28:13,320 --> 00:28:16,360 〈フォークで手を刺す場面 好きですか?〉 514 00:28:16,440 --> 00:28:17,680 〈西部劇好き?〉 515 00:28:17,760 --> 00:28:18,280 〈はい〉 516 00:28:18,360 --> 00:28:19,960 〈どんなタイプ?〉 517 00:28:20,040 --> 00:28:20,760 〈乱暴なもの〉 518 00:28:20,840 --> 00:28:25,560 〈乱暴なもの? 戦争映画も好きかい?〉 519 00:28:25,640 --> 00:28:28,320 〈ここで 戦争映画を撮ってる〉 520 00:28:28,400 --> 00:28:30,000 〈もし暴力的なら〉 521 00:28:30,080 --> 00:28:32,920 〈暴力はつきものだ〉 522 00:28:33,000 --> 00:28:34,960 〈西部劇の方が乱暴です〉 523 00:28:35,040 --> 00:28:36,680 〈馬が好きなのか…〉 524 00:28:36,760 --> 00:28:37,800 〈僕は血が好きです〉 525 00:28:37,880 --> 00:28:40,400 〈西部劇の殴り合いが 好きだ〉 526 00:28:40,480 --> 00:28:43,560 〈し虐的かな 血や戦いが好きだ〉 527 00:28:43,640 --> 00:28:45,200 〈し虐的?〉 528 00:28:45,280 --> 00:28:49,960 〈殴り合いや殺人が好き〉 529 00:28:50,040 --> 00:28:54,720 {\an8}「スペシャリスト」 (1969年) 530 00:28:58,000 --> 00:29:00,720 〈さあ 兄の家を買うため〉 531 00:29:00,800 --> 00:29:03,120 〈誰がお前に 金をやったか言え〉 532 00:29:04,400 --> 00:29:05,240 〈言え!〉 533 00:29:05,840 --> 00:29:08,160 〈言ったほうがいいよ ブーツ〉 534 00:29:08,240 --> 00:29:09,160 〈我慢の限界だ〉 535 00:29:09,240 --> 00:29:10,720 〈俺は何も知らない〉 536 00:29:13,600 --> 00:29:14,760 〈何も知らないんだよ!〉 537 00:29:14,840 --> 00:29:16,760 〈チャーリーを撃つ金は?〉 538 00:29:18,280 --> 00:29:23,240 〈言え!〉 539 00:29:27,520 --> 00:29:33,600 悪役は映画全体の中で 最も重要な存在だ 540 00:29:33,680 --> 00:29:35,280 映画を動かすんだ 541 00:29:35,360 --> 00:29:38,800 悪役が物語を語るんだ 542 00:29:38,880 --> 00:29:41,680 悪役が情景を創る 543 00:29:41,760 --> 00:29:45,040 コルブッチは ファシズムについて 544 00:29:45,120 --> 00:29:47,040 悪役を通して述べた 545 00:29:47,120 --> 00:29:48,560 そして彼の悪役は 546 00:29:49,080 --> 00:29:53,400 いつも20世紀や 紀元前の悪役なんだ 547 00:29:53,920 --> 00:29:58,400 だから国家社会主義党には 目立って見える 548 00:29:58,480 --> 00:30:00,240 「豹/ジャガー」 (1968年) 549 00:30:00,320 --> 00:30:03,160 茶色のシャツで ファシスト運動 550 00:30:03,720 --> 00:30:06,720 マンソンみたいな 殺人集団… 551 00:30:10,720 --> 00:30:13,160 〈いや! 放して!〉 552 00:30:13,240 --> 00:30:15,560 〈俺達の力を 見せてやるよ!〉 553 00:30:15,640 --> 00:30:16,480 〈臆病者!〉 554 00:30:16,560 --> 00:30:17,720 〈見せてやる!〉 555 00:30:17,800 --> 00:30:19,480 …ファシスト警察 556 00:30:19,560 --> 00:30:20,160 {\an8}「ミネソタ無頼」 (1964年) 557 00:30:20,160 --> 00:30:21,720 {\an8}「ミネソタ無頼」 (1964年) 558 00:30:20,160 --> 00:30:21,720 無制限の力を持っている 559 00:30:21,720 --> 00:30:22,480 無制限の力を持っている 560 00:30:22,560 --> 00:30:24,120 カエサルか 561 00:30:24,960 --> 00:30:26,600 カリギュラか 562 00:30:30,200 --> 00:30:31,840 後の作品では 563 00:30:32,360 --> 00:30:37,440 悪役と一緒の英雄の復帰と 564 00:30:37,520 --> 00:30:41,480 悪役の悪さが 565 00:30:41,560 --> 00:30:44,400 復讐者を英雄的に描いた 566 00:30:44,480 --> 00:30:48,240 敵対者とは対照的だ 567 00:30:48,320 --> 00:30:52,640 コルブッチ監督 死と暴力の多い作品ですね 568 00:30:53,160 --> 00:30:56,000 僕はローマ人なのでね 569 00:30:56,080 --> 00:31:00,840 家のクローゼットには ネロの骨があるかも 570 00:31:00,920 --> 00:31:03,400 彼は僕には良い例です 571 00:31:03,480 --> 00:31:06,560 たくさんの人を殺しています 572 00:31:07,080 --> 00:31:09,880 ネロやカリギュラよりすっと 573 00:31:09,960 --> 00:31:13,960 でも毎回 新しい殺人方法を 見つけるのが難しい 574 00:31:14,040 --> 00:31:15,880 だから西部劇が嫌いだ 575 00:31:16,640 --> 00:31:19,080 この後 どんな映画を? 576 00:31:19,160 --> 00:31:20,280 もちろん西部劇さ 577 00:31:20,360 --> 00:31:26,240 第五章 主役達 578 00:31:34,680 --> 00:31:37,120 〈「殺しが静かに やって来る」で〉 579 00:31:37,200 --> 00:31:38,840 〈オファーがきた〉 580 00:31:38,920 --> 00:31:40,800 〈雪の中で作った映画〉 581 00:31:40,880 --> 00:31:42,600 「殺しが静かにやって来る」 撮影現場にて 582 00:31:42,680 --> 00:31:45,120 〈主人公が死ぬんだ〉 583 00:31:45,200 --> 00:31:47,960 〈悪い奴が生き残り 主人公は死ぬ〉 584 00:31:48,480 --> 00:31:50,360 〈話せない役がいる〉 585 00:31:50,440 --> 00:31:53,400 〈もう一人は K・キンスキーが演じる〉 586 00:31:54,040 --> 00:31:58,280 〈アメリカに行くと言うと あまりいい顔をしなかった〉 587 00:31:58,360 --> 00:32:01,480 〈“一体何のために?”とね〉 588 00:32:01,560 --> 00:32:07,560 〈“「続・荒野の用心棒」は 大成功 ここで働くべきだ”〉 589 00:32:07,640 --> 00:32:10,320 〈それでも僕は アメリカに行く と〉 590 00:32:11,520 --> 00:32:14,800 〈彼は落胆し トランティニャンを雇った〉 591 00:32:14,880 --> 00:32:18,920 〈J・L・トランティニャンが 西部劇に初挑戦〉 592 00:32:19,000 --> 00:32:21,440 〈イタリア西部劇を 僕と一緒に〉 593 00:32:21,520 --> 00:32:26,840 〈主人公がフランス人だから 珍しい作品だ〉 594 00:32:27,400 --> 00:32:31,480 〈そして雪の中 冬の設定〉 595 00:32:31,560 --> 00:32:34,840 〈撮影を行う所は〉 596 00:32:34,920 --> 00:32:39,120 〈氷点下21度になる所で 非常に難しいだろう〉 597 00:32:40,240 --> 00:32:42,720 〈「殺しが静かに やって来る」について〉 598 00:32:42,800 --> 00:32:43,760 〈以上です〉 599 00:32:43,840 --> 00:32:47,800 〈これが6回目の西部劇です そう 6作目です〉 600 00:32:48,560 --> 00:32:51,040 〈映画の中で〉 601 00:32:51,120 --> 00:32:53,240 〈主人公は絶対に しゃべらないんだ〉 602 00:32:53,320 --> 00:32:55,640 〈実は彼は 声を失ったガンマン〉 603 00:32:55,720 --> 00:33:01,080 「殺しが静かにやって来る」 (1968年) 604 00:33:04,360 --> 00:33:06,160 〈返事くらいしてよ〉 605 00:33:13,880 --> 00:33:15,360 〈しゃべれないの?〉 606 00:33:23,480 --> 00:33:24,680 〈ごめんなさい〉 607 00:33:26,320 --> 00:33:27,480 他の特徴もある 608 00:33:27,560 --> 00:33:29,960 主人公の特性があるんだ 609 00:33:30,040 --> 00:33:31,640 彼の主人公は 610 00:33:32,960 --> 00:33:35,880 決して英雄ではない 英雄とは呼べない 611 00:33:35,960 --> 00:33:39,040 最も良い呼び方は復讐者かな 612 00:33:39,840 --> 00:33:40,360 一番いい事だ 復讐者 613 00:33:40,360 --> 00:33:42,960 一番いい事だ 復讐者 614 00:33:40,360 --> 00:33:42,960 {\an8}「さすらいのガンマン」 (1966年) 615 00:33:42,960 --> 00:33:43,040 一番いい事だ 復讐者 616 00:33:43,120 --> 00:33:44,680 別の西部劇では 617 00:33:44,760 --> 00:33:46,520 悪役になりえる 618 00:33:47,040 --> 00:33:47,560 実際それだけではない コルブッチの別作で 619 00:33:47,560 --> 00:33:50,640 実際それだけではない コルブッチの別作で 620 00:33:47,560 --> 00:33:50,640 {\an8}「ガンマン大連合」 (1970年) 621 00:33:50,640 --> 00:33:50,720 {\an8}「ガンマン大連合」 (1970年) 622 00:33:50,720 --> 00:33:52,640 {\an8}「ガンマン大連合」 (1970年) 623 00:33:50,720 --> 00:33:52,640 ある主人公が 624 00:33:52,720 --> 00:33:55,320 もう一人の主人公にとって 悪役でありえる 625 00:33:55,400 --> 00:33:59,600 「続・荒野の用心棒」 (1966年) 626 00:33:59,680 --> 00:34:02,720 〈ある日セルジオが 言ったんだ〉 627 00:34:04,120 --> 00:34:05,760 〈“映画を作るぞ”〉 628 00:34:05,840 --> 00:34:08,800 〈そして漫画を持ってきた〉 629 00:34:09,480 --> 00:34:12,120 〈棺桶を 引いている人がいた〉 630 00:34:12,880 --> 00:34:15,840 〈棺桶を引く男は 素敵な考えだった〉 631 00:34:19,480 --> 00:34:22,800 〈これは 日本映画「7人の侍」〉 632 00:34:23,400 --> 00:34:25,400 〈「羅生門」に 影響を受けた作品〉 633 00:34:25,480 --> 00:34:27,720 〈少し暗くて泥々で〉 634 00:34:27,800 --> 00:34:30,240 〈棺桶があって 少し不気味だった〉 635 00:34:30,320 --> 00:34:32,440 〈僕の映画には棺桶が多い〉 636 00:34:32,520 --> 00:34:35,240 〈トットちゃんが 出る映画にも〉 637 00:34:35,320 --> 00:34:38,800 〈映画の中の棺桶は幸運を 呼ぶ なぜだろう〉 638 00:34:38,880 --> 00:34:41,360 〈それでエリオスに行った〉 639 00:34:41,440 --> 00:34:42,480 〈大混乱〉 640 00:34:43,480 --> 00:34:47,120 〈基本的に本当に汚かった〉 641 00:34:47,200 --> 00:34:49,120 〈泥だらけ〉 642 00:34:49,200 --> 00:34:51,200 〈荒れ果てた村〉 643 00:34:52,480 --> 00:34:57,760 〈エキストラはひどかった〉 644 00:34:57,840 --> 00:35:00,640 〈でも安かったし すでにそこにいたから〉 645 00:35:01,360 --> 00:35:04,280 〈彼らに赤頭巾を被せるかと 提案したよ〉 646 00:35:09,840 --> 00:35:12,040 〈撮影中 すでに〉 647 00:35:09,840 --> 00:35:12,040 {\an8}フランコ·ネロ 648 00:35:12,120 --> 00:35:16,280 〈イーストウッド主演の レオーネの作品は公開中〉 649 00:35:16,880 --> 00:35:18,560 〈彼らは友達だったので〉 650 00:35:19,080 --> 00:35:22,640 〈話し合ってセルジオは レオーネに言った〉 651 00:35:22,720 --> 00:35:24,640 〈“撮影現場に来いよ”〉 652 00:35:24,720 --> 00:35:28,880 〈“俺が選んだ俳優を 見せるよ”〉 653 00:35:28,960 --> 00:35:31,040 〈それで ある日レオーネが来た〉 654 00:35:31,120 --> 00:35:35,760 〈どこも泥だらけだった エリオスが泥だらけだった〉 655 00:35:36,440 --> 00:35:40,640 〈レオーネの目を 僕は一生忘れないだろう〉 656 00:35:40,720 --> 00:35:43,160 〈僕を見つつ セルジオは言った〉 657 00:35:43,240 --> 00:35:44,840 〈“どう思う?”〉 658 00:35:45,520 --> 00:35:47,160 〈“大当たりだよ!”〉 659 00:35:47,240 --> 00:35:49,400 〈宝くじに当たったようだ〉 660 00:35:49,480 --> 00:35:51,880 〈レオーネ自身の言葉だ〉 661 00:35:51,960 --> 00:35:54,920 〈泥が幸運を持ってきた〉 662 00:35:55,680 --> 00:35:58,160 〈赤帽子が 幸運を持ってきた〉 663 00:35:58,240 --> 00:36:00,640 〈F・ネロが 運を持ってきた〉 664 00:36:01,400 --> 00:36:03,400 〈彼はこうも言った〉 665 00:36:04,240 --> 00:36:09,280 〈“この映画は大ヒットする どうしてかわかるか?”〉 666 00:36:10,280 --> 00:36:12,600 〈労働者階級を 対象にしてるから〉 667 00:36:12,680 --> 00:36:14,360 〈彼は正しかった〉 668 00:36:14,440 --> 00:36:19,840 〈偉大な政治映画に なったから〉 669 00:36:19,920 --> 00:36:23,480 〈メキシコの農民が 抑圧された立場のね〉 670 00:36:23,560 --> 00:36:27,200 僕たちが話している あの時代の⸺ 671 00:36:27,280 --> 00:36:30,200 西部劇といえば 672 00:36:31,080 --> 00:36:33,520 大好きな作品は 「黄金の棺」と 673 00:36:33,600 --> 00:36:35,560 〈「さすらいのガンマン」〉 674 00:36:37,920 --> 00:36:39,240 名前は? 675 00:36:42,760 --> 00:36:43,640 ジョー 676 00:36:44,880 --> 00:36:47,600 そんな名前聞いたことないわ 677 00:36:49,160 --> 00:36:52,360 ナバホがこんな南にいるのも 初めてよ 678 00:36:53,760 --> 00:36:56,480 詮索好きなインディアンの 女の子は初めてだ 679 00:36:57,280 --> 00:37:01,280 「さすらいのガンマン」は スタジオが公開した中で 680 00:37:01,360 --> 00:37:04,240 最も暴力的な映画だった 681 00:37:04,760 --> 00:37:08,360 「ワイルドバンチ」が アメリカで公開されるまで 682 00:37:08,880 --> 00:37:10,760 2年後だったかな 683 00:37:15,040 --> 00:37:17,880 〈「さすらいのガンマン」は 面白かった〉 684 00:37:15,040 --> 00:37:17,880 {\an8}ルッジェロ・デオダート 685 00:37:17,960 --> 00:37:23,440 〈M・ブランドの代わりの B・レイノルズがいた〉 686 00:37:25,640 --> 00:37:27,520 〈彼は 変なユーモアがあって〉 687 00:37:27,600 --> 00:37:29,760 〈トレーラーに 呼びに行ったら〉 688 00:37:30,480 --> 00:37:32,920 〈“俺は 行かない気分次第だ”〉 689 00:37:33,000 --> 00:37:36,120 〈彼は若く 仕事を始めたばかりだった〉 690 00:37:36,200 --> 00:37:40,800 〈だから一度 “くそったれ”と言った〉 691 00:37:41,560 --> 00:37:47,040 〈15年後 彼は ローマにやってきて〉 692 00:37:47,120 --> 00:37:52,600 〈ザガローロにある 俳優の家に行って〉 693 00:37:53,120 --> 00:37:55,480 〈“ルジェロに電話しよう”〉 694 00:37:55,560 --> 00:37:57,960 〈それで〉 695 00:37:58,040 --> 00:38:00,800 〈俳優の ルーチョ・ロサトは〉 696 00:38:00,880 --> 00:38:04,200 〈“レイノルズから話が” と言う〉 697 00:38:04,280 --> 00:38:07,760 〈レイノルズが電話口で こう言った〉 698 00:38:07,840 --> 00:38:11,040 〈“ルジェロ くそったれ”〉 699 00:38:11,760 --> 00:38:14,360 〈15年間も覚えてたんだ〉 700 00:38:25,080 --> 00:38:30,040 この作品での彼の 身体的演技には驚かされる 701 00:38:30,120 --> 00:38:33,120 素晴らしい 身体的演技の一つだ 702 00:38:33,200 --> 00:38:36,840 「さすらいのガンマン」で 素晴らしいのは 703 00:38:36,920 --> 00:38:40,720 非常にがっちりした演技で 格闘スタイルがある 704 00:38:41,320 --> 00:38:44,000 映画を見れば わかる 705 00:38:44,080 --> 00:38:46,200 ダンカンの手下を攻撃する時 706 00:38:47,520 --> 00:38:51,560 レイノルズは速戦即決の フットボール攻撃 707 00:38:51,640 --> 00:38:55,760 土の中で跳躍したり 飛び跳ねたり 708 00:38:57,000 --> 00:38:59,960 実際に映画制作中 危なく死ぬとこだった 709 00:39:01,000 --> 00:39:03,840 武術映画までは 問題ではなかった 710 00:39:03,920 --> 00:39:06,000 戦闘スタイルがなかった 711 00:39:06,080 --> 00:39:09,280 目立つ戦闘スタイルがなく 映画から映画へ 712 00:39:09,360 --> 00:39:12,640 相手を変え ただD・ブルックスだった 713 00:39:13,680 --> 00:39:17,400 「バークレー牧場」だな 殴られ殴り返す 714 00:39:17,480 --> 00:39:19,480 お前より殴ってみせると 715 00:39:33,040 --> 00:39:37,400 40~50年代の 西部劇を見てみると 716 00:39:39,000 --> 00:39:41,040 西部劇の英雄は 717 00:39:41,960 --> 00:39:43,480 格好よくなかった 718 00:39:44,080 --> 00:39:45,200 強かった 719 00:39:45,720 --> 00:39:47,280 彼らは悪だった 720 00:39:48,360 --> 00:39:49,680 けれども 721 00:39:49,760 --> 00:39:51,720 いくつかの正義の形は 722 00:39:51,800 --> 00:39:55,480 役の中 そして物語の中で 可能になった 723 00:39:55,560 --> 00:39:57,960 悪い奴でも映画の中で一時⸺ 724 00:39:58,040 --> 00:40:00,320 良い事をしようとした 725 00:40:00,840 --> 00:40:02,400 彼らはセクシーじゃなかった 726 00:40:02,480 --> 00:40:05,120 衣装は機能的だった 727 00:40:05,800 --> 00:40:10,800 そして何もない 僕は彼らを見下していないよ 728 00:40:11,440 --> 00:40:13,720 50年代の西部劇は 729 00:40:13,800 --> 00:40:18,960 いくつかの西部劇では 副主人公が登場した 730 00:40:19,480 --> 00:40:23,080 第二主人公 反英雄のキャラクターが多い 731 00:40:23,160 --> 00:40:25,760 彼らは善人か? 悪人か? 732 00:40:25,840 --> 00:40:28,400 最後まで見ないと わからない 733 00:40:28,480 --> 00:40:31,120 そして そういう キャラクターは 734 00:40:31,200 --> 00:40:35,160 「襲われた幌馬車」の ウィドマークのトッドみたい 735 00:40:35,240 --> 00:40:37,800 「さすらいのガンマン」に 直接影響を与えたものだ 736 00:40:37,880 --> 00:40:40,520 「べラクルス」の ランカスターの役 737 00:40:41,080 --> 00:40:44,760 「片目のジャック」で ブランドが演じたリオでさえ 738 00:40:44,840 --> 00:40:49,040 皆 反英雄だったし 739 00:40:49,120 --> 00:40:50,600 あやふやな道徳観 740 00:40:50,680 --> 00:40:54,080 彼らが改善するかどうかが 見どころだった 741 00:40:54,720 --> 00:40:57,480 最後まで見なければ わからなかった 742 00:40:57,560 --> 00:41:01,720 でも彼らは誠実ではなく 皆 問題があって 743 00:41:01,800 --> 00:41:03,880 悪魔を抱えていた 744 00:41:05,160 --> 00:41:06,760 主役よりも 745 00:41:07,720 --> 00:41:09,120 セクシーに演じられた 746 00:41:09,200 --> 00:41:14,160 セクシーな質があって 衣装にも 747 00:41:14,240 --> 00:41:16,160 華やかさがあった 748 00:41:16,840 --> 00:41:22,120 ただ似合うだけでなく 漫画の華やかさがあった 749 00:41:22,200 --> 00:41:26,360 これはレオーネが始め コルブッチがさらに極めた 750 00:41:27,040 --> 00:41:30,480 極めたかはわからないが 確かに二倍にはした 751 00:41:31,280 --> 00:41:33,200 彼は少し漫画的な⸺ 752 00:41:33,960 --> 00:41:37,360 華やかを与えた 753 00:41:37,440 --> 00:41:41,000 速いより速かった 754 00:41:41,520 --> 00:41:44,560 何かがあった 何かが… 755 00:41:44,640 --> 00:41:46,840 現実の西部劇を超えて 756 00:41:46,920 --> 00:41:50,000 漫画のような 華やかさがあった 757 00:41:50,080 --> 00:41:52,160 「殺しが静かにやって来る」 (1968年) 758 00:42:01,480 --> 00:42:03,760 「続・荒野の用心棒」 (1966年) 759 00:42:14,400 --> 00:42:20,160 僕が一番気に入っているのは 「さすらいの逃亡者」だ 760 00:42:14,400 --> 00:42:20,160 {\an8}「さすらいの逃亡者」 撮影現場にて 761 00:42:20,920 --> 00:42:24,000 ただし僕の読みは 人とは違う 762 00:42:24,080 --> 00:42:26,480 この作品は いわば 「俺たちに明日はない」 763 00:42:27,040 --> 00:42:29,800 彼が70年代に作った 西部劇の一つだ 764 00:42:30,400 --> 00:42:34,120 トーマス·ミリアンと スーザン·ジョージが 765 00:42:34,920 --> 00:42:37,800 逃走中の無法者の 悪党役を演じた 766 00:42:41,080 --> 00:42:43,560 「さすらいの逃亡者」には 人を遠ざける傾向がある 767 00:42:44,080 --> 00:42:45,960 1つ それには 768 00:42:46,840 --> 00:42:52,160 コルブッチの最高傑作 二つが入ってる⸺ 769 00:42:52,240 --> 00:42:56,040 最初の12分間全部だ 770 00:42:57,000 --> 00:43:00,680 そしてジェドが とうきびの 中に隠れる場面 771 00:43:01,600 --> 00:43:05,040 コルブッチの最高傑作 アクションの二つ 772 00:43:05,920 --> 00:43:08,000 観衆が不快に思うのは 773 00:43:08,080 --> 00:43:11,560 トーマス·ミリアンが 演じる役 774 00:43:12,520 --> 00:43:14,360 ジェドの⸺ 775 00:43:14,920 --> 00:43:16,040 愚かさゆえだ 776 00:43:17,920 --> 00:43:21,440 僕もジェドが嫌だし ソニーの扱いも酷い 777 00:43:21,520 --> 00:43:25,080 でも面白い一面があるんだ 778 00:43:25,800 --> 00:43:28,760 それは寓話でもなく 779 00:43:28,840 --> 00:43:30,520 ほぼそのままだ 780 00:43:30,600 --> 00:43:35,000 チャールズ·マンソンと スキーキー·フロムみたい 781 00:43:36,200 --> 00:43:38,400 S·ジョージがスキーキー 782 00:43:38,480 --> 00:43:42,160 T·ミリアンが全力で マンソンを演じる 783 00:43:44,040 --> 00:43:47,200 ソニーとジェドは 784 00:43:47,280 --> 00:43:50,600 英雄ではないと思う 敵対者だと思う 785 00:43:50,680 --> 00:43:52,720 悪役だと思う 786 00:43:52,800 --> 00:43:57,760 ジェドは明らかに悪役だ ソニーは… 787 00:43:57,840 --> 00:43:59,440 女性キャラクターの話だね 788 00:44:01,120 --> 00:44:03,120 コルブッチの場合 789 00:44:03,200 --> 00:44:07,040 僕が描いた女性キャラの 定番から 790 00:44:07,120 --> 00:44:07,960 外れてる 791 00:44:08,040 --> 00:44:10,240 いつも二倍だ 792 00:44:10,320 --> 00:44:11,320 「ミネソタ無頼」 (1964年) 793 00:44:11,400 --> 00:44:13,320 〈聖書をくれ ラシエット〉 794 00:44:23,320 --> 00:44:26,000 〈罠じゃないと誓え〉 795 00:44:26,880 --> 00:44:31,000 〈クレイは本当に一人で そこにいるって誓え〉 796 00:44:34,120 --> 00:44:36,040 〈でも 気をつけな〉 797 00:44:36,120 --> 00:44:38,840 〈これが最後の宣誓と なるだろう〉 798 00:44:39,360 --> 00:44:41,520 〈お前はすぐ死ぬからな〉 799 00:44:41,600 --> 00:44:43,400 〈怖くないわ フォックス〉 800 00:44:43,480 --> 00:44:45,640 〈誰も怖くはないわ〉 801 00:44:46,240 --> 00:44:48,840 彼らは英雄であり 犠牲者なんだ 802 00:44:49,600 --> 00:44:51,720 町の人と悪役 803 00:44:51,800 --> 00:44:55,640 「スペシャリスト」 (1969年) 804 00:44:58,680 --> 00:45:00,120 バージニア! 805 00:45:02,080 --> 00:45:03,520 〈捕まえた 急いで!〉 806 00:45:04,520 --> 00:45:05,160 〈保安官を呼んで〉 807 00:45:05,240 --> 00:45:07,400 〈助けてくれ!〉 808 00:45:07,480 --> 00:45:10,040 〈急いで!〉 809 00:45:16,400 --> 00:45:21,440 通常 女性には 典型を二つ組み合わせる 810 00:45:21,520 --> 00:45:24,160 女性は複雑だって意味でね 811 00:45:25,680 --> 00:45:29,440 そしてソニーは悪役で 被害者なんだ 812 00:45:30,440 --> 00:45:31,720 でも僕には 813 00:45:32,680 --> 00:45:36,720 英雄はテリー・サバラスが 演じたフランシスコ 814 00:45:36,800 --> 00:45:39,440 彼が この映画の真の英雄だ 815 00:45:39,520 --> 00:45:42,240 この映画を見てください 816 00:45:43,000 --> 00:45:45,240 T・サバラスの視点から 817 00:45:45,320 --> 00:45:48,200 次はミリアンの視点から 見ないで 818 00:45:48,280 --> 00:45:50,760 サバラスの視点から見て 819 00:45:50,840 --> 00:45:52,800 彼はコルブッチの英雄だ 820 00:45:52,880 --> 00:45:55,320 目が見えなくなっても 821 00:45:55,840 --> 00:45:58,680 ソニーとジェドを追いかける 822 00:45:58,760 --> 00:46:03,040 彼は探求を止めない それが英雄の所以 823 00:46:03,840 --> 00:46:07,760 コルブッチが映画でした事は 824 00:46:07,840 --> 00:46:11,680 他の どの映画とも 違っていた 825 00:46:12,760 --> 00:46:15,360 彼は自分の英雄に 826 00:46:15,440 --> 00:46:19,520 前に言ったように 漫画の華やかさを与えるんだ 827 00:46:19,600 --> 00:46:23,080 現実にはありえないほど 速かった 828 00:46:23,160 --> 00:46:28,960 何かスーパーヒーロー的な 資質を持ってた 829 00:46:29,720 --> 00:46:30,920 しかし 830 00:46:31,680 --> 00:46:34,160 そこで彼らの腕前を奪うんだ 831 00:46:34,920 --> 00:46:37,840 彼らをスーパーヒーローの カウボーイとして 832 00:46:38,360 --> 00:46:40,960 設定するものがなくなるんだ 833 00:46:41,480 --> 00:46:43,960 まさにスーパーパワーを 取り除く 834 00:46:44,040 --> 00:46:49,080 〈腕利きのガンマンでも 手が必要だ そうだろう?〉 835 00:46:49,960 --> 00:46:51,720 〈じゃあな ジャンゴ〉 836 00:46:51,800 --> 00:46:54,040 〈俺達はメキシコに帰る〉 837 00:46:54,120 --> 00:46:58,880 〈勝つか死ぬためにだ! バモス・コンパネロス!〉 838 00:47:02,320 --> 00:47:05,480 〈アディオス! 地獄で会おうぜ!〉 839 00:47:13,320 --> 00:47:15,680 そして悪役と対決させる 840 00:47:16,840 --> 00:47:20,440 悪者に立ち向かうのは 彼らだけだ 841 00:47:20,520 --> 00:47:24,440 スーパーパワーがなくても 英雄だと主張できる 842 00:47:24,520 --> 00:47:28,320 最後だけだ 実際に直面したとき 843 00:47:28,400 --> 00:47:31,640 ファシズムの象徴である 人物に 844 00:47:32,160 --> 00:47:34,800 なしで… 845 00:47:34,880 --> 00:47:38,640 スーパーパワーなしで 後ろのポケットに 846 00:47:38,720 --> 00:47:40,160 エースなしで 847 00:47:40,240 --> 00:47:44,280 その点から最後の5分間 848 00:47:44,360 --> 00:47:46,160 自分を英雄だと呼ぶ時だ 849 00:47:46,760 --> 00:47:48,080 〈なるようになれ〉 850 00:48:11,080 --> 00:48:16,640 マカロニ・ウェスタン全般を ジャンルとして考える時 851 00:48:16,720 --> 00:48:22,400 僕は実際L・V・クリーフと F・ネロが一番だと思う 852 00:48:22,480 --> 00:48:26,400 二人は最も象徴的な人物で 一つの役だけでなく 853 00:48:26,480 --> 00:48:29,520 映画のシリーズをやった 854 00:48:29,600 --> 00:48:31,160 雰囲気を作った 855 00:48:31,240 --> 00:48:34,440 そして新世界の 西洋神話となった 856 00:48:35,240 --> 00:48:39,440 〈私の映画は 全て漫画によるひらめきだ〉 857 00:48:39,520 --> 00:48:43,920 〈僕が 幼いころの冒険漫画は〉 858 00:48:44,000 --> 00:48:46,480 〈マンドレイク ティム・タイラーの運…〉 859 00:48:46,560 --> 00:48:51,680 〈監督になった時 西部劇や史劇となった〉 860 00:48:51,760 --> 00:48:54,200 〈バッド・スペンサー テレンス・ヒルなど…〉 861 00:48:54,280 --> 00:48:56,880 〈例えばヒルは〉 862 00:48:56,960 --> 00:48:58,560 〈「ミルトン・カニフ」の 英雄〉 863 00:48:58,640 --> 00:49:03,640 〈テリーを覚えてる? スペンサーはフルマイン役〉 864 00:49:04,160 --> 00:49:06,040 〈A・チェレンターノは…〉 865 00:49:06,800 --> 00:49:10,120 〈「リル・アブナー」を 演じられたはず〉 866 00:49:10,200 --> 00:49:16,320 第六章 影と光 867 00:49:50,560 --> 00:49:52,120 〈ハド 元気か?〉 868 00:49:56,800 --> 00:50:01,880 〈君が弟を訪ねてくるとは とても嬉しいよ〉 869 00:50:01,960 --> 00:50:07,480 〈俺と保安官がいなかったら 埋葬もされなかっただろう〉 870 00:50:07,560 --> 00:50:08,480 {\an8}〈“あいつは泥棒だ〉 871 00:50:08,480 --> 00:50:09,640 {\an8}〈“あいつは泥棒だ〉 “ディクソンの墓” 872 00:50:09,640 --> 00:50:09,720 {\an8}“ディクソンの墓” 873 00:50:09,720 --> 00:50:12,160 {\an8}“ディクソンの墓” 〈“ハゲタカの餌に” ってな〉 874 00:50:12,240 --> 00:50:15,920 {\an8}彼はファシスト同様に 地域社会を憎んでいる 875 00:50:16,000 --> 00:50:19,200 これらの町全てに 代表される地域社会 876 00:50:19,280 --> 00:50:21,360 ポリガットの街とか… 877 00:50:21,440 --> 00:50:23,400 〈スノーヒルへようこそ〉 878 00:50:23,480 --> 00:50:25,200 ブラックストーン… 879 00:50:25,280 --> 00:50:29,640 “ブラックストーン” 880 00:50:29,720 --> 00:50:33,640 町に住む人々は 恐ろしい社会の代表だ 881 00:50:36,040 --> 00:50:40,880 J・フォードの開拓者の役は 病的な冗談だ 882 00:50:41,400 --> 00:50:44,360 “我々は西部を 支配する者である” 883 00:50:44,440 --> 00:50:47,280 “そして地域社会を創る” 884 00:50:47,360 --> 00:50:48,840 「さすらいのガンマン」 (1966年) 885 00:50:48,920 --> 00:50:51,840 フォードの役が創った 地域社会 886 00:50:51,920 --> 00:50:54,640 荒れ地で奮闘する姿は 887 00:50:54,720 --> 00:50:57,640 まさに彼の真骨頂と 言えるだろう 888 00:50:58,720 --> 00:51:03,600 コルブッチの映画では 社会が汚水池のようだ 889 00:51:03,680 --> 00:51:05,360 社会は下水道 890 00:51:05,440 --> 00:51:08,920 この町の人全ては自業自得だ 891 00:51:10,600 --> 00:51:12,760 みんな自業自得だ 892 00:51:14,360 --> 00:51:20,280 「スペシャリスト」で 根底にあるものを体現した 893 00:51:20,360 --> 00:51:23,680 〈来いよ! おぞましい豚達め!〉 894 00:51:23,760 --> 00:51:25,680 〈這え!〉 895 00:51:25,760 --> 00:51:26,400 〈見ろ! あいつが来る!〉 896 00:51:47,480 --> 00:51:49,840 “ブラックシティ ネバダ” 897 00:51:49,920 --> 00:51:52,280 〈セルジオと 作った作品3作は〉 898 00:51:49,920 --> 00:51:52,280 {\an8}フランコ·ネロ 899 00:51:52,280 --> 00:51:52,360 {\an8}フランコ·ネロ 900 00:51:52,360 --> 00:51:53,920 {\an8}フランコ·ネロ 901 00:51:52,360 --> 00:51:53,920 〈全部政治的な映画だ〉 902 00:51:54,000 --> 00:51:56,440 〈「豹/ジャガー」も そうだし〉 903 00:51:56,520 --> 00:51:58,880 〈「ガンマン大連合」もだ〉 904 00:51:58,960 --> 00:52:03,480 〈「ガンマン大連合」に 有名な教授がいた〉 905 00:52:03,560 --> 00:52:04,960 〈フェルナンド・レイ〉 906 00:52:05,040 --> 00:52:09,480 〈若者達に正しい方法で 革命を教えた〉 907 00:52:09,560 --> 00:52:15,960 〈昔は赤いスカーフを使った ほら 学生達が…〉 908 00:52:16,640 --> 00:52:19,560 〈間違いなく 政治的な映画だった〉 909 00:52:19,640 --> 00:52:20,280 {\an8}「ガンマン大連合」 (1970年) 910 00:52:20,280 --> 00:52:22,720 {\an8}「ガンマン大連合」 (1970年) 911 00:52:20,280 --> 00:52:22,720 〈私を救う為に 殺した兵士達は〉 912 00:52:22,720 --> 00:52:22,760 〈私を救う為に 殺した兵士達は〉 913 00:52:22,840 --> 00:52:24,600 〈人間だった〉 914 00:52:26,120 --> 00:52:27,920 〈人間を殺すことは〉 915 00:52:28,000 --> 00:52:29,960 〈たとえ彼が敵でも〉 916 00:52:30,040 --> 00:52:31,720 〈それは罪だ〉 917 00:52:31,800 --> 00:52:33,800 〈そう教えてきたはずだ〉 918 00:52:35,360 --> 00:52:36,600 〈答えろ!〉 919 00:52:36,680 --> 00:52:39,160 〈ではどうすれば? 撃たれろと?〉 920 00:52:39,240 --> 00:52:42,640 〈私が信じる理想は 死を恐れず〉 921 00:52:42,720 --> 00:52:45,560 〈勝つために銃は必要ない〉 922 00:52:45,640 --> 00:52:46,640 〈君達〉 923 00:52:47,920 --> 00:52:50,080 〈絶対この原則を忘れるな〉 924 00:52:51,320 --> 00:52:55,920 〈正しい理想の為に戦う時 暴力によらない勝利もある〉 925 00:52:59,400 --> 00:53:02,160 〈僕は確かに年寄りだ〉 926 00:53:02,800 --> 00:53:04,800 〈そして君達は若すぎる〉 927 00:53:05,880 --> 00:53:08,440 コルブッチの作品は どれも違う 928 00:53:05,880 --> 00:53:08,440 {\an8}「スペシャリスト」 撮影現場にて 929 00:53:08,520 --> 00:53:12,160 「さすらいのガンマン」には ユーモアが少なく 930 00:53:12,240 --> 00:53:14,640 「黄金の棺」にもだ 931 00:53:14,720 --> 00:53:17,800 「殺しが静かにやって来る」 には全くない 932 00:53:19,440 --> 00:53:21,800 〈自由を信じる人の為の⸺〉 933 00:53:21,880 --> 00:53:23,000 〈「殺しが静かに やって来る」〉 934 00:53:23,080 --> 00:53:25,240 〈そして戦いたい人の為〉 935 00:53:25,320 --> 00:53:28,240 メキシコ革命三部作を作る時 936 00:53:30,040 --> 00:53:31,440 それから脱却する 937 00:53:31,520 --> 00:53:33,160 〈なんと美しいんだ〉 938 00:53:33,760 --> 00:53:35,240 〈13の赤〉 939 00:53:40,720 --> 00:53:44,800 「さすらいのガンマン」や 「続・荒野の用心棒」 940 00:53:44,880 --> 00:53:48,160 「黄金の棺」からも違う 941 00:53:48,240 --> 00:53:51,720 これらはレオーネみたいに 942 00:53:52,400 --> 00:53:55,000 もっと喜劇的な部分が 多いんだ 943 00:53:55,920 --> 00:53:57,760 メキシコ革命三部作は ブラックユーモア以外もある 944 00:53:57,760 --> 00:53:59,720 メキシコ革命三部作は ブラックユーモア以外もある 945 00:53:57,760 --> 00:53:59,720 {\an8}“チワワ銀行” 946 00:53:59,800 --> 00:54:02,400 「豹/ジャガー」 (1968年) 947 00:54:13,120 --> 00:54:15,240 パコが呼んでるぞ 野郎 948 00:54:15,320 --> 00:54:19,480 レオーネの 「夕陽のギャングたち」は 949 00:54:19,560 --> 00:54:23,760 コルブッチの メキシコ革命西部劇の彼版だ 950 00:54:24,480 --> 00:54:26,120 ジャック4枚 951 00:54:28,920 --> 00:54:30,360 クイーン2枚 952 00:54:31,160 --> 00:54:32,680 あともう2枚 953 00:54:34,480 --> 00:54:35,440 これで4枚 954 00:54:35,520 --> 00:54:41,120 〈当初「豹/ジャガー」は ポンテコルヴォ監督だった〉 955 00:54:41,200 --> 00:54:42,640 〈その経緯はこうだ〉 956 00:54:42,720 --> 00:54:47,720 〈当時A・グリマルディは 映画を4本作りたかった〉 957 00:54:47,800 --> 00:54:51,120 〈E・ペトリとフェリーニ〉 958 00:54:52,200 --> 00:54:54,600 〈そしてポンテコルヴォ〉 959 00:54:55,320 --> 00:55:00,240 〈最後がコルブッチ でも この映画じゃなくて〉 960 00:55:00,320 --> 00:55:01,520 〈ただ コルブッチによる映画〉 961 00:55:02,600 --> 00:55:04,080 〈つまり〉 962 00:55:05,520 --> 00:55:08,800 〈ポンテコルヴォは 制作を取りやめた〉 963 00:55:08,880 --> 00:55:12,200 〈コルブッチは いつもの正しい礼儀で〉 964 00:55:12,280 --> 00:55:17,720 〈ある日ポンテコルヴォの 事務所らしき所を訪ねた〉 965 00:55:17,800 --> 00:55:19,960 〈“この映画は俺が作る!”〉 966 00:55:20,040 --> 00:55:24,600 〈そしてグリマルディを 説得したんだ〉 967 00:55:24,680 --> 00:55:25,840 〈行け〉 968 00:55:53,840 --> 00:55:54,360 〈ありがとう〉 969 00:55:54,440 --> 00:55:55,680 〈さあ 走ろう!〉 970 00:56:00,040 --> 00:56:02,760 〈キャストは〉 971 00:56:02,840 --> 00:56:06,360 〈アメリカ人役 ジェームス・コバーン〉 972 00:56:06,440 --> 00:56:09,360 〈メキシコ人役 フランコ・ネロ〉 973 00:56:11,360 --> 00:56:15,280 〈ある日映画を観に行った 「ある戦慄」だ〉 974 00:56:16,480 --> 00:56:18,200 〈素晴らしい俳優〉 975 00:56:18,960 --> 00:56:20,080 〈トニー・ムサンテに 気づいた〉 976 00:56:20,160 --> 00:56:23,120 〈僕はセルジオにも 観るように言った〉 977 00:56:23,200 --> 00:56:25,800 〈メキシコ役を 見つけたよ と〉 978 00:56:25,880 --> 00:56:28,760 〈映画を観た彼も 同意見だった〉 979 00:56:28,840 --> 00:56:30,960 〈そしてムサンテを 採用した〉 980 00:56:36,440 --> 00:56:39,480 〈おまえ速いな〉 981 00:56:39,560 --> 00:56:40,520 〈誰だ?〉 982 00:56:41,040 --> 00:56:43,840 〈ポーランド人 だが“悪運”でいい〉 983 00:56:43,920 --> 00:56:46,600 〈俺を通さないなら 殺すからな〉 984 00:56:46,680 --> 00:56:49,000 〈おまえも運が悪いよ〉 985 00:56:49,080 --> 00:56:53,320 〈俺を殺そうが 奴らは全然気にしねえよ〉 986 00:56:53,400 --> 00:56:55,000 〈十数えれるか?〉 987 00:56:55,080 --> 00:56:56,400 〈もちろんだ〉 988 00:56:56,480 --> 00:57:01,000 〈足し算も たまに 引き算もできる〉 989 00:57:01,080 --> 00:57:02,560 〈わかった〉 990 00:57:02,640 --> 00:57:04,680 〈数え始めろ〉 991 00:57:05,600 --> 00:57:08,880 これらの西部劇を作る中で 992 00:57:09,400 --> 00:57:12,360 コルブッチが特にした事は 993 00:57:13,040 --> 00:57:15,840 レオーネを 相手にしなかった事だ 994 00:57:15,920 --> 00:57:22,360 対決という概念と モリコーネの得点を考えた時 995 00:57:23,040 --> 00:57:25,640 メキシコ革命映画の 一番最初以外 996 00:57:25,720 --> 00:57:27,440 「豹/ジャガー」以外 997 00:57:27,520 --> 00:57:29,360 あの時だけだった 998 00:57:29,440 --> 00:57:33,840 “さあ セルジオと 全面対決だ” 999 00:57:33,920 --> 00:57:37,160 “モリコーネの得点も” 僕が考える限り 1000 00:57:37,240 --> 00:57:41,680 レオーネの作品も含めて 一番いい出来だ 1001 00:59:25,080 --> 00:59:30,920 第七章 最後の革命 1002 00:59:33,960 --> 00:59:38,120 西部劇の名監督全員の中でも コルブッチの西部は 1003 00:59:38,200 --> 00:59:39,400 無慈悲だ 1004 00:59:39,480 --> 00:59:44,000 最も無情で厭世的で 非現実的に醜い 1005 00:59:44,880 --> 00:59:46,520 最も暴力的である 1006 00:59:48,200 --> 00:59:51,480 誰にも安全通行の保証がない 1007 00:59:51,560 --> 00:59:52,680 コルブッチの映画では 1008 00:59:52,760 --> 00:59:56,360 英雄だって 最後に死ぬかもしれない 1009 00:59:56,440 --> 00:59:59,640 「殺しが静かにやって来る」 (1968年) 1010 01:00:08,280 --> 01:00:11,440 保安官の恋人… 1011 01:00:11,520 --> 01:00:13,120 チェスター! だめ! 1012 01:00:11,520 --> 01:00:13,120 {\an8}「さすらいのガンマン」 (1966年) 1013 01:00:15,160 --> 01:00:18,560 …神父さん 誰にも安全通行の保証がない 1014 01:00:22,480 --> 01:00:26,160 潔白さが破滅を招く こともある 1015 01:00:30,160 --> 01:00:32,000 泣かないで 1016 01:00:33,040 --> 01:00:34,400 やめろ! 1017 01:00:35,520 --> 01:00:37,480 目撃者なしって言ったろ? 1018 01:00:39,080 --> 01:00:41,920 あの子をどうするか決めろよ 1019 01:00:43,680 --> 01:00:44,560 それで… 1020 01:00:45,440 --> 01:00:46,440 ああ! 1021 01:00:46,520 --> 01:00:48,160 「ジャンゴ 繋がれざる者」 (2012年) 1022 01:00:48,240 --> 01:00:53,880 だから もし 僕が 非現実的で醜い⸺ 1023 01:00:54,560 --> 01:00:58,640 完全に無慈悲な西部を 作るなら 1024 01:00:59,560 --> 01:01:05,120 コルブッチのメキシコを 僕はアメリカに置き換える 1025 01:01:05,200 --> 01:01:06,880 どこだろう? 1026 01:01:07,880 --> 01:01:10,640 “南北戦争以前の南部だ” 1027 01:01:11,400 --> 01:01:12,760 まさにそこだ 1028 01:01:12,840 --> 01:01:15,240 奴隷時代の 1029 01:01:15,320 --> 01:01:18,640 ミシシッピとルイジアナ州だ 1030 01:01:18,720 --> 01:01:22,600 奴隷制下のアメリカ… コルブッチが描いた⸺ 1031 01:01:22,680 --> 01:01:24,840 あの実際 醜い世界だ 1032 01:01:26,000 --> 01:01:31,480 そして最も非現実的で 派手な事が実際に起こった 1033 01:01:32,560 --> 01:01:35,000 彼らを醜くする物は現実だ 1034 01:01:38,120 --> 01:01:40,000 皆 何を見てるの? 1035 01:01:40,080 --> 01:01:42,840 馬に乗るニガーが珍しいのさ 1036 01:01:47,320 --> 01:01:53,080 コルブッチは製作者として 最終的に西部劇を作った 1037 01:01:53,160 --> 01:01:55,520 当時は人気のジャンルだった 1038 01:01:56,560 --> 01:01:58,440 史劇も同じ理由だ 1039 01:01:58,520 --> 01:02:02,800 当時は人気だった だから西部劇も人気になった 1040 01:02:03,320 --> 01:02:08,120 70年代前半人気が落ち 彼は放棄した 1041 01:02:08,800 --> 01:02:10,800 それきりだったようだ 1042 01:02:12,000 --> 01:02:16,880 そして彼は コメディーに集中した 1043 01:02:16,960 --> 01:02:18,400 しかし 1044 01:02:19,480 --> 01:02:23,920 70年代の幾つかの作品は 今日に至るまで 1045 01:02:24,000 --> 01:02:27,000 イタリア映画史において 1046 01:02:27,080 --> 01:02:29,120 最も成功した作品だ 1047 01:02:31,360 --> 01:02:33,960 革命三部作を作っている時 1048 01:02:34,040 --> 01:02:37,920 その三作目が ある種の転換期なんだ 1049 01:02:34,040 --> 01:02:37,920 {\an8}「進撃0号作戦」 撮影現場にて 1050 01:02:37,920 --> 01:02:38,440 その三作目が ある種の転換期なんだ 1051 01:02:38,520 --> 01:02:41,200 映画全体が滑稽な感じだ 1052 01:02:42,520 --> 01:02:45,280 〈彼は新しい事を試す事が 好きだった〉 1053 01:02:45,800 --> 01:02:49,280 〈厳格な典型に 縛られる監督でなかった〉 1054 01:02:49,360 --> 01:02:54,880 〈多分ヴィラジオと 冗談で言っただろう〉 1055 01:02:54,960 --> 01:02:59,000 〈“地味なガスマンと 映画を作ろう”〉 1056 01:02:59,080 --> 01:03:05,920 〈“そしてコミカルな展開で 革命を語ろう”〉 1057 01:05:33,360 --> 01:05:35,720 〈セルジオは 昔色々な事をした〉 1058 01:05:36,320 --> 01:05:38,320 〈彼の 素晴らしい資質だった〉 1059 01:05:39,400 --> 01:05:42,520 〈トトに始まり ありとあらゆる映画を網羅〉 1060 01:05:42,600 --> 01:05:46,800 〈全ての監督に できる事じゃない〉 1061 01:05:46,880 --> 01:05:50,680 〈セルジオは知っていた〉 1062 01:05:50,760 --> 01:05:53,400 〈オスカーを とることはないと〉 1063 01:05:53,480 --> 01:05:55,560 〈本人がそう言っていた〉 1064 01:05:56,080 --> 01:05:58,480 〈でも 人々のオスカーは得た〉 1065 01:05:58,560 --> 01:06:02,040 〈本当に 人々の監督だったから〉 1066 01:06:02,120 --> 01:06:03,520 〈それを知っていた〉 1067 01:06:03,600 --> 01:06:06,480 70年代前半後の経歴が 1068 01:06:08,200 --> 01:06:11,200 僕は本当に理解できない 1069 01:06:11,280 --> 01:06:11,840 {\an8}アドリアーノ· チェレンターノ 1070 01:06:11,840 --> 01:06:13,280 {\an8}アドリアーノ· チェレンターノ 彼には商業的監督の 側面があった 1071 01:06:13,280 --> 01:06:15,200 {\an8}彼には商業的監督の 側面があった 1072 01:06:15,280 --> 01:06:18,760 それは僕が誉める性質の 一つだ 1073 01:06:15,280 --> 01:06:18,760 {\an8}ペピーノ・デ・フィリッポ 1074 01:06:18,760 --> 01:06:19,200 {\an8}ペピーノ・デ・フィリッポ 1075 01:06:19,280 --> 01:06:19,880 {\an8}ニーノ·マンフレディ ウーゴ·トニャッツィ 1076 01:06:19,880 --> 01:06:23,200 {\an8}ニーノ·マンフレディ ウーゴ·トニャッツィ 1077 01:06:19,880 --> 01:06:23,200 もう少しリオーネみたく 洗練されていてほしいと 1078 01:06:23,200 --> 01:06:23,280 もう少しリオーネみたく 洗練されていてほしいと 1079 01:06:23,280 --> 01:06:24,320 もう少しリオーネみたく 洗練されていてほしいと 1080 01:06:23,280 --> 01:06:24,320 {\an8}ミシェル·ピコリ 1081 01:06:24,320 --> 01:06:24,920 {\an8}ミシェル·ピコリ 1082 01:06:24,920 --> 01:06:27,200 {\an8}ミシェル·ピコリ 1083 01:06:24,920 --> 01:06:27,200 僕は望むのか? 1084 01:06:27,280 --> 01:06:29,560 アメリカへ出てくる⸺ 1085 01:06:27,280 --> 01:06:29,560 {\an8}オルネラ·ムーティ 1086 01:06:29,560 --> 01:06:29,640 {\an8}オルネラ·ムーティ 1087 01:06:29,640 --> 01:06:31,200 {\an8}オルネラ·ムーティ 1088 01:06:29,640 --> 01:06:31,200 イタリア人監督は実に少ない 1089 01:06:31,200 --> 01:06:31,280 イタリア人監督は実に少ない 1090 01:06:31,280 --> 01:06:32,240 イタリア人監督は実に少ない 1091 01:06:31,280 --> 01:06:32,240 {\an8}テレンス·ヒル 1092 01:06:32,240 --> 01:06:32,320 {\an8}テレンス·ヒル 1093 01:06:32,320 --> 01:06:33,360 {\an8}テレンス·ヒル 1094 01:06:32,320 --> 01:06:33,360 とても残念な事だと思う 1095 01:06:33,360 --> 01:06:33,440 とても残念な事だと思う 1096 01:06:33,440 --> 01:06:35,200 とても残念な事だと思う 1097 01:06:33,440 --> 01:06:35,200 {\an8}アーネスト・ ボーグナイン 1098 01:06:35,280 --> 01:06:39,200 セルジオがそうしていたら と話すこともある 1099 01:06:35,280 --> 01:06:39,200 {\an8}マルチェロ· マストロヤンニ 1100 01:06:39,280 --> 01:06:39,960 {\an8}アルベルト·ソルディ 1101 01:06:39,960 --> 01:06:43,200 {\an8}アルベルト·ソルディ 1102 01:06:39,960 --> 01:06:43,200 皆は あり得ないと言うんだ 1103 01:06:43,200 --> 01:06:43,280 皆は あり得ないと言うんだ 1104 01:06:43,280 --> 01:06:43,960 皆は あり得ないと言うんだ 1105 01:06:43,280 --> 01:06:43,960 {\an8}ジャンカルロ· ジャンニーニ 1106 01:06:43,960 --> 01:06:44,040 {\an8}ジャンカルロ· ジャンニーニ 1107 01:06:44,040 --> 01:06:45,600 {\an8}ジャンカルロ· ジャンニーニ 1108 01:06:44,040 --> 01:06:45,600 イタリアを離れ アメリカに来るなんて 1109 01:06:45,600 --> 01:06:45,680 イタリアを離れ アメリカに来るなんて 1110 01:06:45,680 --> 01:06:47,720 イタリアを離れ アメリカに来るなんて 1111 01:06:45,680 --> 01:06:47,720 {\an8}マリアンジェラ· メラート 1112 01:06:47,800 --> 01:06:49,720 〈イタリアで 一緒に仕事をした〉 1113 01:06:49,800 --> 01:06:52,480 〈ムサンテという俳優が いる〉 1114 01:06:52,560 --> 01:06:54,840 〈凄い経歴を持っていた〉 1115 01:06:54,920 --> 01:06:57,200 〈「豹/ジャガー」のため〉 1116 01:06:57,280 --> 01:06:59,200 〈パランスとネロと やって来た〉 1117 01:06:59,280 --> 01:07:03,320 〈カザンのような最も 熱心な俳優の一人だった〉 1118 01:07:04,200 --> 01:07:06,000 {\an8}〈馬から 降りる彼に言ったよ〉 1119 01:07:06,000 --> 01:07:06,760 {\an8}〈馬から 降りる彼に言ったよ〉 セルジオ·コルブッチ 映画監督 1120 01:07:06,760 --> 01:07:06,840 {\an8}セルジオ·コルブッチ 映画監督 1121 01:07:06,840 --> 01:07:08,000 {\an8}セルジオ·コルブッチ 映画監督 〈彼が走りながら〉 1122 01:07:08,000 --> 01:07:08,480 {\an8}〈彼が走りながら〉 1123 01:07:08,560 --> 01:07:11,480 {\an8}〈退場する場面が あったんだ〉 1124 01:07:11,560 --> 01:07:14,920 {\an8}〈爆撃の中を 走り去るような⸺〉 1125 01:07:15,000 --> 01:07:16,040 {\an8}〈そんな場面だ〉 1126 01:07:16,120 --> 01:07:18,200 {\an8}〈馬から降りて走り〉 1127 01:07:18,280 --> 01:07:20,600 {\an8}〈地面に 身を投げ出すんだ〉 1128 01:07:21,320 --> 01:07:23,760 〈次の場面の必要性から〉 1129 01:07:23,840 --> 01:07:28,440 〈2回目は 彼が戻って来る時〉 1130 01:07:28,520 --> 01:07:32,320 〈“走って入場し伏せてくれ” と言った〉 1131 01:07:32,400 --> 01:07:36,240 〈後ろで撃つ奴を撮るのに カメラを下げたい〉 1132 01:07:36,320 --> 01:07:38,120 〈“でも理由は?”と言う〉 1133 01:07:38,200 --> 01:07:41,480 〈僕は “ブーツに 石が入ってると思ってよ”〉 1134 01:07:42,120 --> 01:07:45,680 〈“だからまず座り ブーツを脱いで 石を出す”〉 1135 01:07:45,760 --> 01:07:50,440 〈“それを撃たれながら やるなんて笑えるだろ”〉 1136 01:07:50,520 --> 01:07:52,440 〈“いい感じかも”〉 1137 01:07:52,960 --> 01:07:55,880 〈すると彼は前の場面を やり直すと言う〉 1138 01:07:55,960 --> 01:07:56,840 〈理由は?〉 1139 01:07:56,920 --> 01:08:02,480 〈“石を持たずに 現場を離れだから”って〉 1140 01:08:02,560 --> 01:08:04,600 〈どういうことか聞くと〉 1141 01:08:04,680 --> 01:08:06,440 〈“全ては繋がりだよ”〉 1142 01:08:06,520 --> 01:08:10,640 〈“地面に足が着いた瞬間 石を感じただろうから”〉 1143 01:08:10,720 --> 01:08:14,720 〈“今までとは違う形で 場面を去っただろう”〉 1144 01:08:14,800 --> 01:08:18,840 〈僕は “これはイタリア西部劇だ”〉 1145 01:08:18,920 --> 01:08:20,840 〈“つまりその…”〉 1146 01:08:20,920 --> 01:08:24,720 〈“ブーツに石が 入ってる事を〉 1147 01:08:24,800 --> 01:08:26,880 〈示したいなら今やれ”と〉 1148 01:08:26,960 --> 01:08:31,040 〈“今になって 気になったわけだ”〉 1149 01:08:31,120 --> 01:08:37,440 〈“それはいいが 控室で 考えさせてくれ”〉 1150 01:08:37,520 --> 01:08:40,000 〈僕は 他のことをして待った〉 1151 01:08:40,080 --> 01:08:42,400 〈戻った彼は“わかった”と〉 1152 01:08:42,480 --> 01:08:46,000 〈僕は“もう次に進んだ 石はもうない”〉 1153 01:08:46,080 --> 01:08:48,240 〈“何か違うことをしよう”〉 1154 01:08:48,320 --> 01:08:51,240 〈“夕方で馬は のどが渇いてる”〉 1155 01:08:51,320 --> 01:08:54,880 「豹/ジャガー」 (1968年) 1156 01:09:06,080 --> 01:09:07,440 〈どこに行くんだ?〉 1157 01:09:07,520 --> 01:09:08,280 〈大砲の中に!〉 1158 01:09:12,480 --> 01:09:13,800 〈飛び出せ 早く!〉 1159 01:09:39,360 --> 01:09:40,960 ラベルに問題はない 1160 01:09:41,040 --> 01:09:46,360 レオーネに次ぐ優秀な イタリア西部劇監督だ 1161 01:09:46,440 --> 01:09:50,160 アメリカ西部劇の第一人者は フォードじゃない 1162 01:09:50,240 --> 01:09:54,000 でも そう思うことにして 1163 01:09:54,840 --> 01:09:57,440 じゃあ二番目は誰だ? 1164 01:09:58,080 --> 01:10:01,680 ペキンパー? ホークス? 1165 01:10:01,760 --> 01:10:04,080 R·ウォルシュ D·デイヴィス 1166 01:10:04,160 --> 01:10:07,080 誰だ? 誰が二番目? 犬の喧嘩だよ 1167 01:10:08,080 --> 01:10:09,720 イタリアでは違う 1168 01:10:09,800 --> 01:10:12,200 二番目はコルブッチだよ 1169 01:12:38,200 --> 01:12:43,600 ノリ・コルブッチへ 1170 01:12:58,880 --> 01:13:01,480 {\an8}「続・荒野の用心棒」の 話なんだけど 1171 01:13:02,680 --> 01:13:06,800 {\an8}あまりしてないから 少し話していい? 1172 01:13:07,600 --> 01:13:10,720 {\an8}あの映画には 面白い面があるんだ 1173 01:13:11,480 --> 01:13:13,400 {\an8}メルセデスって誰? 1174 01:13:14,280 --> 01:13:17,680 {\an8}メルセデスが誰かは 1175 01:13:18,200 --> 01:13:19,840 {\an8}決して答えられない 1176 01:13:19,920 --> 01:13:21,920 {\an8}僕が言いたいことは 1177 01:13:22,000 --> 01:13:25,600 {\an8}ジャンゴが 街にやって来た 1178 01:13:26,120 --> 01:13:29,080 {\an8}彼がやってきた理由は 1179 01:13:29,160 --> 01:13:30,680 {\an8}復讐のようだ 1180 01:13:32,320 --> 01:13:36,520 {\an8}メルセデスという女性の 1181 01:13:36,600 --> 01:13:38,840 {\an8}墓参りを しているのが見える 1182 01:13:40,720 --> 01:13:44,160 {\an8}この女性が誰なのか はっきりしない 1183 01:13:44,760 --> 01:13:46,960 {\an8}僕達が知っているのは 1184 01:13:47,920 --> 01:13:50,560 {\an8}ジャンゴは おそらく北軍か 1185 01:13:50,640 --> 01:13:52,360 {\an8}北軍騎兵隊にいた 1186 01:13:52,440 --> 01:13:54,040 {\an8}騎兵ズボンから 推測できる 1187 01:13:54,120 --> 01:13:55,640 {\an8}それで彼は 戦争に参加した 1188 01:13:55,720 --> 01:13:57,680 {\an8}確かに北軍側だ 1189 01:14:00,880 --> 01:14:02,720 {\an8}彼は南に行く 1190 01:14:06,160 --> 01:14:10,840 {\an8}大佐のキャラクターは 確かに南部出身の人だ 1191 01:14:10,920 --> 01:14:13,800 {\an8}間違いなく南軍の人物だ 1192 01:14:14,320 --> 01:14:17,360 {\an8}クー・クラックス・ クランがついている 1193 01:14:18,480 --> 01:14:22,880 {\an8}帽子を かぶった軍隊みたいに 1194 01:14:22,960 --> 01:14:29,160 {\an8}この地域の黒人たちは皆 全滅したように見える 1195 01:14:29,240 --> 01:14:31,840 {\an8}今やまるでメキシコだ 1196 01:14:31,920 --> 01:14:35,960 {\an8}この地域の黒人は皆 殺されたように見える 1197 01:14:36,040 --> 01:14:37,720 {\an8}今はメキシコ人の番だ 1198 01:14:41,920 --> 01:14:43,520 {\an8}メルセデスって誰? 1199 01:14:44,600 --> 01:14:46,480 {\an8}ジャンゴの妻? 1200 01:14:48,640 --> 01:14:51,240 {\an8}面白い話だ 1201 01:14:52,400 --> 01:14:56,080 彼には妻がいる 彼は彼女を南部の村に残して 1202 01:14:56,160 --> 01:14:58,040 北軍の為に戦いに行くのか? 1203 01:15:00,360 --> 01:15:03,040 戻ると彼女は死んでいる ただ⸺ 1204 01:15:03,120 --> 01:15:05,720 戦後すぐ戻ったようでもない 1205 01:15:06,240 --> 01:15:08,760 彼は色々な事をやって 今そこにいる 1206 01:15:10,120 --> 01:15:11,560 それが彼の奥さん 1207 01:15:12,720 --> 01:15:17,360 それはありそうもない 妻がいる可能性は低いようだ 1208 01:15:17,440 --> 01:15:21,480 妻がいるなら 捨てることはしないだろう 1209 01:15:22,200 --> 01:15:26,360 その場合のバージョンを 思いついた 1210 01:15:30,320 --> 01:15:31,640 僕はこう思う… 1211 01:15:34,040 --> 01:15:35,640 彼はメルセデスを知らない 1212 01:15:37,080 --> 01:15:39,080 戦争に参加していた 1213 01:15:40,480 --> 01:15:43,240 メルセデスは… 1214 01:15:45,000 --> 01:15:48,480 彼が一緒に戦った人の妻だ 1215 01:15:49,440 --> 01:15:55,200 彼が従軍した北軍で メルセデスは誰かの妻だった 1216 01:15:56,400 --> 01:15:57,840 彼は亡くなった 1217 01:15:58,360 --> 01:15:59,600 ジャンゴの腕の中でか 1218 01:16:00,360 --> 01:16:02,200 側で亡くなった 1219 01:16:03,360 --> 01:16:08,000 死ぬ前に 妻に何かを渡すように頼んだ 1220 01:16:08,640 --> 01:16:11,960 そして戦争が終わって ついに 1221 01:16:12,040 --> 01:16:15,400 この村に行って その妻を見つける 1222 01:16:16,680 --> 01:16:20,840 僕一人で書いてるから こう願いたい 1223 01:16:21,720 --> 01:16:23,480 それは黒人兵士だった 1224 01:16:26,560 --> 01:16:28,800 そして ついに 1225 01:16:28,880 --> 01:16:31,960 知っていた黒人兵士の妻を 探すために 1226 01:16:32,040 --> 01:16:34,840 この村を訪れる 1227 01:16:35,880 --> 01:16:39,400 彼女は自分の町で 殺されたと知る 1228 01:16:40,840 --> 01:16:42,680 そして彼は真相を知るんだ 1229 01:16:43,200 --> 01:16:45,960 クー・クラックス・クラン的 ギャングが 1230 01:16:46,040 --> 01:16:48,400 その地域の黒人達を虐殺して 1231 01:16:48,480 --> 01:16:50,920 今はメキシコ流に生きてる 1232 01:16:52,600 --> 01:16:54,840 そして復讐が行われる 1233 01:16:54,920 --> 01:16:58,240 このクランの リーダーに対して 1234 01:16:58,320 --> 01:17:01,320 ネロという名の俳優によって 1235 01:17:01,400 --> 01:17:03,080 イタリア語で黒って意味だ 1236 01:17:04,160 --> 01:17:06,520 これが僕のバージョン 1237 01:17:12,040 --> 01:17:14,680 日本語字幕 加賀田朋穂