1
00:00:06,483 --> 00:00:09,683
‎NETFLIX オリジナルドキュメンタリー

2
00:00:12,683 --> 00:00:15,923
‎人類にとって
‎夜は未知の世界だ

3
00:00:19,243 --> 00:00:22,043
‎肉眼では何も見えない

4
00:00:27,563 --> 00:00:30,083
‎不気味な音が響く

5
00:00:32,963 --> 00:00:34,963
‎姿の見えない恐怖

6
00:00:38,083 --> 00:00:40,963
‎しかし人々はついに‎―

7
00:00:42,043 --> 00:00:44,803
‎闇のベールを取り払った

8
00:00:56,883 --> 00:00:58,723
‎ジャングルの奥地

9
00:01:02,963 --> 00:01:04,843
‎氷の王国

10
00:01:09,203 --> 00:01:14,723
‎最先端の技術が珍しい生物の
‎夜の姿を映し出す

11
00:01:19,203 --> 00:01:20,563
‎夜の行動も

12
00:01:26,803 --> 00:01:29,323
‎人間の知らない地球

13
00:01:32,803 --> 00:01:34,603
‎その別世界は‎―

14
00:01:36,163 --> 00:01:38,603
‎日没後に目を覚ます

15
00:01:56,323 --> 00:01:58,843
‎太陽が地球の裏側に入り‎―

16
00:01:59,683 --> 00:02:02,283
‎地上は急速に闇に包まれる

17
00:02:03,083 --> 00:02:05,843
‎その速さは時速1000キロ以上

18
00:02:22,763 --> 00:02:25,843
‎次にまた日が昇るまで‎―

19
00:02:28,363 --> 00:02:31,563
‎数々の困難が
‎生き物たちを襲う

20
00:02:36,643 --> 00:02:41,363
‎誰もが夜を乗り越えるため
‎必死に生きる

21
00:02:45,403 --> 00:02:50,363
‎太陽がいない間に

22
00:02:59,723 --> 00:03:02,523
‎エチオピアのシミエン山地

23
00:03:05,763 --> 00:03:07,843
‎日が暮れ始めた

24
00:03:15,283 --> 00:03:19,883
‎オスのゲラダヒヒが
‎群れを呼び集める

25
00:03:22,883 --> 00:03:25,643
‎日没後の山頂は危険だ

26
00:03:27,363 --> 00:03:30,803
‎ハイエナやヒョウが
‎狩りを始める

27
00:03:36,763 --> 00:03:39,443
ここは見通しが
よすぎるのだ

28
00:03:42,603 --> 00:03:46,243
１００メートルほど
崖を下りれば安全だ

29
00:03:58,003 --> 00:04:02,443
‎夜をしのぐために
‎幼いヒヒも崖を下りる

30
00:04:09,563 --> 00:04:11,403
‎落ちたら大変だ

31
00:04:14,563 --> 00:04:19,523
‎大きな大人のオスは
‎身軽には動けない

32
00:04:37,883 --> 00:04:41,483
‎暗くなれば
‎落ちる危険も高くなる

33
00:04:51,363 --> 00:04:52,603
‎たどり着いた

34
00:05:01,243 --> 00:05:06,043
‎眠りにつく前に
‎ゲラダヒヒは岩壁をなめる

35
00:05:08,683 --> 00:05:12,523
‎草食で不足しがちな
‎ミネラルの補給だ

36
00:05:14,283 --> 00:05:16,643
‎初めて撮影された行動だ

37
00:05:24,243 --> 00:05:27,963
‎ゲラダヒヒは
‎危険な場所で寝ることで‎―

38
00:05:28,043 --> 00:05:30,163
‎他の危険から身を守る

39
00:05:33,403 --> 00:05:37,203
‎だが夜の闇に紛れて
‎身を守る動物もいる

40
00:05:38,003 --> 00:05:40,243
‎彼らは夜を待ちわびる

41
00:05:47,763 --> 00:05:52,763
‎テキサス州には 今か今かと
‎日没を待つ者がいる

42
00:05:58,883 --> 00:06:00,843
‎この洞窟にいる‎―

43
00:06:01,003 --> 00:06:05,483
‎哺乳類としては最大級の
‎群れを成す動物だ

44
00:06:21,243 --> 00:06:24,203
‎2000万匹のオヒキコウモリだ

45
00:06:29,443 --> 00:06:32,643
‎暗くなるのを待っている

46
00:06:37,563 --> 00:06:42,483
‎餌にありつくまで
‎100キロも飛ぶこともある

47
00:06:46,163 --> 00:06:50,403
‎日が落ちてからでは
‎時間が足りないため‎―

48
00:06:50,563 --> 00:06:52,683
‎光の中に飛び出す

49
00:06:57,643 --> 00:06:59,883
‎敵が待ち構えていた

50
00:07:26,643 --> 00:07:32,483
‎明るいうちは抜群の視力と
‎機動性を持つ鳥が有利だ

51
00:07:38,883 --> 00:07:42,923
‎コウモリが得意なのは
‎高速での長距離飛行だ

52
00:07:43,283 --> 00:07:45,283
‎曲芸飛行じゃない

53
00:08:02,203 --> 00:08:04,723
‎彼らの武器は数だけだ

54
00:08:28,083 --> 00:08:30,083
‎敵を数で圧倒し‎―

55
00:08:30,643 --> 00:08:34,003
‎大多数は餌場にたどり着く

56
00:08:38,763 --> 00:08:40,003
‎一部は犠牲に

57
00:08:52,683 --> 00:08:57,003
‎おびただしい数の大群が
‎何時間も飛び続ける

58
00:09:14,483 --> 00:09:18,443
‎やっと太陽が地平線に沈んだ

59
00:09:19,723 --> 00:09:22,483
‎最後の光も薄れていく

60
00:09:32,123 --> 00:09:33,163
‎夜になった

61
00:09:36,363 --> 00:09:38,043
‎だが月が出ている

62
00:09:48,003 --> 00:09:53,523
‎満月の明るさは
‎太陽の40万分の１だ

63
00:10:02,843 --> 00:10:05,163
‎人間には視界が悪い

64
00:10:10,723 --> 00:10:12,443
‎高感度カメラなら‎―

65
00:10:14,763 --> 00:10:17,603
‎夜の世界が
‎鮮明に浮かび上がる

66
00:10:20,123 --> 00:10:23,043
‎まだ動物たちは起きている

67
00:10:32,083 --> 00:10:33,643
‎ジンバブエ

68
00:10:35,683 --> 00:10:38,683
‎長くて暑い乾期の終わりだ

69
00:10:40,083 --> 00:10:42,843
‎日中の気温は40度以上

70
00:10:48,243 --> 00:10:50,043
‎夜は過ごしやすい

71
00:10:51,563 --> 00:10:54,163
‎22度なら快適だ

72
00:11:05,083 --> 00:11:10,363
‎ゾウの家族は日の出前に
‎水にありつきたい

73
00:11:15,883 --> 00:11:20,443
‎日中から歩き続けた子供は
‎もうヘトヘトだ

74
00:11:30,003 --> 00:11:34,283
‎涼しいうちに
‎距離を稼いでおきたい

75
00:11:36,523 --> 00:11:39,563
‎だが夜には危険も潜んでいる

76
00:11:42,563 --> 00:11:44,003
‎捕食者たちだ

77
00:11:49,403 --> 00:11:52,803
‎ライオンは
‎狩りの大半を夜に行う

78
00:11:56,123 --> 00:11:58,763
‎わずかな光でも見える

79
00:12:00,683 --> 00:12:03,203
‎夜のほうが狩りをしやすい

80
00:12:08,963 --> 00:12:14,563
‎ゾウは人間より夜目が利くが
‎ライオンには遠く及ばない

81
00:12:26,683 --> 00:12:31,123
‎年長のメスが率いる群れは
‎子供を見守りつつ進む

82
00:12:38,603 --> 00:12:40,523
‎空に暗雲が広がる

83
00:12:42,763 --> 00:12:44,123
‎月が隠れた

84
00:13:03,683 --> 00:13:07,963
‎稲妻の光を除けば
‎辺りは真っ暗だ

85
00:13:12,163 --> 00:13:14,243
‎ゾウには何も見えない

86
00:13:18,403 --> 00:13:23,083
‎あとは聴覚と嗅覚に頼って
‎身を守るしかない

87
00:13:32,683 --> 00:13:34,923
‎ライオンの気配を感じる

88
00:13:38,323 --> 00:13:40,963
‎だが正確な場所は分からない

89
00:13:57,483 --> 00:13:59,323
‎昼ならゾウが有利だ

90
00:14:01,323 --> 00:14:02,563
‎だが夜は‎―

91
00:14:03,883 --> 00:14:05,123
‎立場が変わる

92
00:14:13,203 --> 00:14:15,643
‎赤ん坊は特に危険だ

93
00:14:20,083 --> 00:14:22,363
‎家族が子供を守る

94
00:14:48,523 --> 00:14:51,043
‎混乱の中で群れが乱れた

95
00:15:17,323 --> 00:15:19,723
‎メスが１頭はぐれた

96
00:15:25,363 --> 00:15:27,643
‎闇の中 孤立無援だ

97
00:15:50,083 --> 00:15:52,083
‎ここは米国東部

98
00:15:52,563 --> 00:15:54,723
‎日没の２時間後だ

99
00:16:01,483 --> 00:16:04,123
‎魔法の世界が広がる

100
00:16:18,843 --> 00:16:20,323
‎ホタルだ

101
00:16:42,763 --> 00:16:45,563
‎大抵のホタルは点滅する

102
00:16:46,523 --> 00:16:51,483
‎だが高感度カメラが
‎別のホタルの光をとらえた

103
00:17:03,043 --> 00:17:05,763
‎ブルーゴーストと呼ばれる
‎ホタルだ

104
00:17:10,323 --> 00:17:13,123
‎オスが繁殖相手を探す

105
00:17:16,483 --> 00:17:18,403
‎彼らは点滅せず‎―

106
00:17:18,763 --> 00:17:22,923
‎１分近く光を放ち続けられる

107
00:17:38,203 --> 00:17:42,043
‎この光は飛べないメスへの
‎求愛のサインだ

108
00:17:51,003 --> 00:17:53,643
‎メスは米粒ほどの大きさ

109
00:17:57,203 --> 00:18:02,003
‎しかしメスが放つ光に
‎オスたちは反応する

110
00:18:12,163 --> 00:18:14,123
‎繁殖期は短い

111
00:18:15,003 --> 00:18:19,043
‎幻想的な光景が見られるのは
‎数週間だけだ

112
00:18:34,163 --> 00:18:38,803
‎２匹は明かりを消し
‎邪魔が入らないようにする

113
00:19:02,523 --> 00:19:07,043
‎交尾が終わると
‎メスは地中に潜り産卵する

114
00:19:09,923 --> 00:19:13,923
‎次の世代も
‎ここで輝けるように

115
00:19:28,443 --> 00:19:33,443
‎ノルウェーのフィヨルドは
‎すっかり闇に覆われている

116
00:19:41,203 --> 00:19:43,163
‎ニシンの群れだ

117
00:19:43,563 --> 00:19:47,643
‎暗い夜の海なら
‎比較的安全なはずだ

118
00:19:54,483 --> 00:19:55,763
‎今夜は違った

119
00:20:08,483 --> 00:20:12,763
‎トロール船は一度の漁で
‎数百トンを捕獲する

120
00:20:35,043 --> 00:20:36,843
‎この騒ぎに‎―

121
00:20:37,723 --> 00:20:39,683
‎他の生き物も気づく

122
00:20:43,523 --> 00:20:45,283
‎暗い海を泳ぐ姿

123
00:20:46,403 --> 00:20:47,843
‎その正体は‎―

124
00:20:48,243 --> 00:20:49,563
‎シャチだ

125
00:20:54,483 --> 00:20:56,483
‎船の音を聞きつけた

126
00:21:02,643 --> 00:21:06,003
‎シャチにとっては
‎絶好のチャンスだ

127
00:21:19,443 --> 00:21:26,083
‎通常は‎反響定位能力(エコーロケーション)‎を使い
‎暗い海の中で魚を捕る

128
00:21:30,083 --> 00:21:32,923
‎だが今ならもっと簡単だ

129
00:21:36,363 --> 00:21:38,443
‎光があるから見える

130
00:21:41,283 --> 00:21:43,603
‎網から逃げた魚もいる

131
00:21:44,163 --> 00:21:47,443
‎群れからはぐれ
‎泳ぎもおぼつかない

132
00:21:48,163 --> 00:21:49,843
‎簡単に捕れる

133
00:22:14,683 --> 00:22:19,323
‎７トンもの巨体が
‎静かに食事をする

134
00:22:55,803 --> 00:23:01,163
‎シャチは海の動物の中でも
‎特に高い知能と社交性を持つ

135
00:23:12,883 --> 00:23:16,963
‎その珍しい行動を
‎カメラがとらえた

136
00:23:20,363 --> 00:23:21,843
‎泡の合図だ

137
00:23:25,363 --> 00:23:29,003
‎光の中なら
‎他のシャチにも泡が見える

138
00:23:31,643 --> 00:23:35,203
‎家族に餌の場所を
‎教えているのだ

139
00:24:25,643 --> 00:24:27,043
‎再びジンバブエ

140
00:24:28,643 --> 00:24:32,283
‎夜はゾウの家族に
‎悲劇をもたらした

141
00:24:38,643 --> 00:24:42,003
‎孤立したメスは
‎ライオンの餌食に

142
00:24:49,923 --> 00:24:51,643
‎悲しむ暇はない

143
00:24:53,763 --> 00:24:56,603
‎水場がなければ死活問題だ

144
00:25:05,443 --> 00:25:08,443
‎もう４時間以上
‎歩き続けている

145
00:25:09,683 --> 00:25:11,683
‎子供は渇きに耐える

146
00:25:12,203 --> 00:25:15,123
‎赤ん坊は体力の限界だ

147
00:25:18,643 --> 00:25:21,843
‎だが先頭を行くメスに
‎迷いはない

148
00:25:28,443 --> 00:25:30,483
‎匂いで分かるのだ

149
00:25:43,163 --> 00:25:45,323
‎水場まであと少し

150
00:25:47,003 --> 00:25:49,483
‎だが次なる敵が現れた

151
00:25:56,283 --> 00:25:57,443
‎ハイエナだ

152
00:26:06,083 --> 00:26:10,203
‎昼ならハイエナの視力は
‎ゾウと変わらない

153
00:26:13,523 --> 00:26:14,843
‎だが夜は‎―

154
00:26:15,323 --> 00:26:17,323
‎ハイエナの圧勝だ

155
00:26:20,563 --> 00:26:22,923
‎群れで赤ん坊を守る

156
00:26:29,483 --> 00:26:32,483
‎隙を見せれば
‎ハイエナに奪われる

157
00:26:38,283 --> 00:26:41,723
‎甲高い鳴き声で
‎仲間に危険を知らせる

158
00:26:59,563 --> 00:27:02,923
‎ハイエナは
‎ゾウの防御を崩したい

159
00:27:27,603 --> 00:27:30,043
‎ゾウの救難信号が‎―

160
00:27:31,163 --> 00:27:32,563
‎仲間に届いた

161
00:27:44,683 --> 00:27:47,363
‎力を合わせて敵を撃退する

162
00:28:06,963 --> 00:28:09,923
‎やっと渇きを癒やせる

163
00:28:21,003 --> 00:28:22,923
‎家族の絆により‎―

164
00:28:23,243 --> 00:28:28,323
‎子供のゾウたちは
‎暗い夜を生き延びられた

165
00:28:39,843 --> 00:28:41,283
‎別の場所では‎―

166
00:28:42,043 --> 00:28:44,003
‎夜の本番はこれから

167
00:28:48,683 --> 00:28:49,523
‎真夜中

168
00:28:50,283 --> 00:28:52,883
‎ここはメキシコの
‎ユカタン半島

169
00:28:55,443 --> 00:28:58,403
‎満月が夜空を明るく照らす

170
00:29:01,603 --> 00:29:05,123
‎昼に よく見かける動物が
‎集まっている

171
00:29:07,883 --> 00:29:11,963
‎この時期だけは
‎夜に活動的になるのだ

172
00:29:19,843 --> 00:29:23,523
‎高感度カメラが
‎秘密のベールを取り払う

173
00:29:51,043 --> 00:29:54,963
‎４万羽以上の
‎ベニイロフラミンゴだ

174
00:30:00,203 --> 00:30:01,443
‎夜でも‎―

175
00:30:02,723 --> 00:30:04,563
‎眠るわけにいかない

176
00:30:07,443 --> 00:30:09,283
‎繁殖期なのだ

177
00:30:11,563 --> 00:30:15,643
‎ベニイロフラミンゴの
‎ヒナは急速に育つ

178
00:30:16,963 --> 00:30:21,643
‎旺盛な食欲を満たすために
‎両親は大忙しだ

179
00:30:22,043 --> 00:30:24,283
‎昼も夜も関係ない

180
00:30:25,443 --> 00:30:27,883
‎常に餌を探している

181
00:30:31,043 --> 00:30:35,203
‎置いてきぼりのヒナは
‎保育所に集まる

182
00:30:39,203 --> 00:30:41,883
‎このヒナは まだ生後２週間

183
00:30:42,563 --> 00:30:43,723
‎腹ぺこだ

184
00:30:50,723 --> 00:30:53,003
‎両親は まだ戻らない

185
00:30:53,563 --> 00:30:56,403
‎捜しに行くことにした

186
00:31:03,643 --> 00:31:07,363
‎暗がりなので
‎見分けがつかない

187
00:31:16,043 --> 00:31:18,563
‎これは母親じゃない

188
00:31:24,163 --> 00:31:28,243
‎おねだりしたところで
‎他人は餌をくれない

189
00:31:44,443 --> 00:31:48,523
‎親を捜し歩くうちに
‎保育所から離れた

190
00:31:49,763 --> 00:31:51,763
‎ここには危険も潜む

191
00:32:09,843 --> 00:32:12,763
‎ワニは夜でも
‎よく見える上に‎―

192
00:32:13,563 --> 00:32:18,843
‎頭を動かさずに水平方向を
‎見渡せる目の構造をしている

193
00:32:32,363 --> 00:32:35,283
さらに全身にある
感覚器で―

194
00:32:35,763 --> 00:32:37,883
水の動きを察知する

195
00:32:46,643 --> 00:32:49,683
‎だが今夜は満月だ

196
00:32:50,043 --> 00:32:52,363
‎敵を見分けやすい

197
00:32:55,883 --> 00:32:57,523
‎接近を警告する

198
00:33:38,843 --> 00:33:44,523
‎成長の早いヒナたちは
‎走ってワニから逃げられる

199
00:33:54,043 --> 00:33:56,203
‎母親が戻った時には‎―

200
00:33:57,883 --> 00:34:00,203
‎保育所は落ち着いていた

201
00:34:12,363 --> 00:34:15,363
‎あのヒナも餌にありつけた

202
00:34:21,643 --> 00:34:26,283
‎あと７週間ほどで
‎ヒナたちは飛べるようになる

203
00:34:27,443 --> 00:34:30,883
‎両親は夜通し
‎働く必要がなくなる

204
00:34:48,083 --> 00:34:50,043
‎真夜中を過ぎた頃

205
00:34:54,603 --> 00:34:56,363
‎アラスカ沖では‎―

206
00:34:56,483 --> 00:35:00,163
‎サケが産卵のために
‎川へ向かっている

207
00:35:21,883 --> 00:35:24,843
‎月が山の向こうに隠れる

208
00:35:27,763 --> 00:35:30,963
‎深い渓谷が暗闇に包まれる

209
00:35:40,283 --> 00:35:44,643
‎だが赤外線カメラが
‎闇の中を映し出す

210
00:35:47,283 --> 00:35:50,483
‎自然の中の熱を感知するのだ

211
00:35:50,603 --> 00:35:52,683
‎生き物が発する熱も

212
00:36:11,883 --> 00:36:13,603
‎小型のオオカミだ

213
00:36:14,203 --> 00:36:16,883
‎内陸のオオカミとは違い‎―

214
00:36:18,003 --> 00:36:21,003
‎沿岸部の限られた地域に
‎生息する

215
00:36:24,843 --> 00:36:28,363
‎この時期はサケをよく食べる

216
00:36:29,563 --> 00:36:32,123
‎食糧の４分の１はサケだ

217
00:36:36,803 --> 00:36:39,123
‎他にも客がいるようだ

218
00:36:50,203 --> 00:36:52,323
‎巨大なハイイログマだ

219
00:36:55,963 --> 00:36:58,163
‎単独では かなわない

220
00:37:10,203 --> 00:37:15,283
‎このクマは夜のほうが
‎倍も魚を捕れると知っている

221
00:37:22,283 --> 00:37:24,323
‎夜は魚の視界が悪い

222
00:37:25,043 --> 00:37:26,443
‎クマも同じだが‎―

223
00:37:27,203 --> 00:37:30,603
‎他の感覚を
‎研ぎ澄ましてサケを探す

224
00:37:31,883 --> 00:37:35,243
‎浅瀬でバタつく
‎サケが立てる音

225
00:37:37,523 --> 00:37:41,123
‎メスが抱える栄養豊富な
‎卵の匂い

226
00:37:46,643 --> 00:37:48,723
‎視覚は役に立たない

227
00:37:51,883 --> 00:37:54,163
‎触角を頼りに捕まえる

228
00:38:01,443 --> 00:38:03,843
‎敏感な前足がワナになる

229
00:38:04,483 --> 00:38:08,083
‎サケが近づくと感知して
‎すかさず襲う

230
00:38:16,803 --> 00:38:18,883
‎かなりの大物だ

231
00:38:20,203 --> 00:38:23,243
‎だが夜明けまで漁は続く

232
00:38:37,363 --> 00:38:39,323
‎クマは食事で忙しい

233
00:38:40,723 --> 00:38:43,283
‎オオカミは この隙を狙う

234
00:38:51,843 --> 00:38:54,603
‎今夜は誰もが腹を満たせる

235
00:39:11,403 --> 00:39:13,603
‎夜明けは近いが‎―

236
00:39:13,683 --> 00:39:17,803
‎アジアのジャングルは
‎まだ真っ暗だ

237
00:39:24,003 --> 00:39:27,683
‎生い茂る木のせいで
‎月明かりは届かない

238
00:39:43,003 --> 00:39:47,203
‎シンガポールでは
‎樹上に不思議な生物がいる

239
00:39:56,963 --> 00:39:59,523
‎マレーヒヨケザルのメスだ

240
00:40:00,603 --> 00:40:04,283
‎とても珍しい動物で
‎知る人も少ない

241
00:40:08,163 --> 00:40:10,083
‎外見は違うが‎―

242
00:40:10,483 --> 00:40:13,243
‎人間とは遠縁にあたる

243
00:40:16,683 --> 00:40:19,643
‎霊長類と同じ祖先から
‎派生した

244
00:40:24,883 --> 00:40:26,443
‎赤ん坊がいる

245
00:40:35,923 --> 00:40:41,403
‎コウモリのような‎飛膜(ひまく)‎で
‎子供が落ちないようにする

246
00:40:48,283 --> 00:40:51,883
‎ヒヨケザルは大規模な
‎社会を形成する

247
00:40:56,363 --> 00:41:00,483
‎騒がしいジャングルでの
‎彼らの連絡手段は‎―

248
00:41:01,923 --> 00:41:06,003
‎最近になって
‎やっと解明されてきた

249
00:41:09,163 --> 00:41:13,923
‎騒音をつんざく
‎高い周波数の声を使う

250
00:41:20,123 --> 00:41:21,523
‎超音波だ

251
00:41:22,203 --> 00:41:24,203
‎人間には聞こえない

252
00:41:26,363 --> 00:41:29,723
‎闇に飛び交う秘密の暗号

253
00:41:34,283 --> 00:41:35,243
‎警告だ

254
00:41:36,003 --> 00:41:37,723
‎危険が迫っている

255
00:41:49,763 --> 00:41:52,083
‎アミメニシキヘビだ

256
00:41:53,123 --> 00:41:54,723
‎変温動物だが‎―

257
00:41:55,483 --> 00:42:00,723
‎暑いジャングルなら
‎夜でも動き回れる

258
00:42:14,963 --> 00:42:17,203
‎ヒヨケザルは大きな目で‎―

259
00:42:18,123 --> 00:42:19,843
‎周りを警戒する

260
00:42:23,323 --> 00:42:27,403
‎色は見えないが
‎優れた夜間視力を持つ

261
00:42:32,603 --> 00:42:35,483
‎森の夜には必要な武器だ

262
00:42:50,803 --> 00:42:51,803
‎警報が鳴る

263
00:43:02,563 --> 00:43:04,723
‎ヘビは夜は見えない

264
00:43:07,683 --> 00:43:10,123
‎目以外の感覚器を使う

265
00:43:11,483 --> 00:43:14,043
‎まず舌に匂いを吸着させる

266
00:43:15,763 --> 00:43:19,083
‎そして口内の
‎嗅覚器官に運ぶ

267
00:43:22,803 --> 00:43:25,243
‎ヒヨケザルは木登りが得意

268
00:43:31,603 --> 00:43:33,403
‎だがヘビも同じだ

269
00:43:42,283 --> 00:43:46,323
‎ネコほどの大きさなら
‎ヘビには ごちそうだ

270
00:43:51,923 --> 00:43:53,643
‎行き止まりだ

271
00:43:59,683 --> 00:44:02,723
‎だが最終兵器がある

272
00:44:19,643 --> 00:44:22,763
‎ヒヨケザルは滑空も得意だ

273
00:44:27,963 --> 00:44:31,923
‎130メートル以上先でも
‎飛び移れる

274
00:44:48,683 --> 00:44:51,603
‎音もなく木の間を移動する

275
00:44:54,843 --> 00:44:57,723
‎そして夜の危険を回避した

276
00:45:32,603 --> 00:45:36,203
‎夜が終わりを
‎迎えようとしている

277
00:45:43,603 --> 00:45:47,523
‎タイでは夜明けを告げる
‎歌が響き渡る

278
00:45:59,083 --> 00:46:02,123
‎シロテテナガザルの歌声だ

279
00:46:10,163 --> 00:46:11,843
‎夜明け前に起き‎―

280
00:46:13,043 --> 00:46:15,323
‎歌うのが日課だ

281
00:46:23,963 --> 00:46:28,323
‎つがいのサルが
‎一緒に歌って絆を深める

282
00:46:54,483 --> 00:46:59,723
‎静まり返った朝の空気に乗り
‎森一帯に歌声が響く

283
00:47:02,763 --> 00:47:04,043
‎仲間も加わる

284
00:47:05,523 --> 00:47:08,003
‎太陽を歓迎する大合唱だ

285
00:47:38,163 --> 00:47:40,963
‎闇の広がりと同様に‎―

286
00:47:42,843 --> 00:47:45,323
‎光もあっという間に広がる

287
00:47:59,603 --> 00:48:02,723
‎夜行性の動物はねぐらに帰る

288
00:48:29,243 --> 00:48:32,403
‎やっと昼の生活に戻れる

289
00:48:48,443 --> 00:48:50,843
‎暖かい日差しを楽しもう

290
00:48:54,083 --> 00:48:57,723
‎再び夜が訪れる前に

291
00:49:06,763 --> 00:49:10,243
‎最先端のカメラが
‎明らかにしたのは‎―

292
00:49:10,323 --> 00:49:13,603
‎なじみ深い動物の
‎知られざる姿

293
00:49:17,323 --> 00:49:21,643
‎夜がもたらすものは
‎厳しい試練や‎―

294
00:49:21,723 --> 00:49:24,203
‎絶好の機会だ

295
00:49:29,843 --> 00:49:33,123
‎人類が知らない別世界

296
00:49:33,563 --> 00:49:36,083
‎それがナイトアースだ

297
00:50:37,363 --> 00:50:39,603
‎日本語字幕　吉野 なつ美