1 00:00:13,120 --> 00:00:17,200 子供の頃 祖父が家に銃を持ってきた 2 00:00:21,400 --> 00:00:24,800 頭にこんな考えがよぎった 3 00:00:24,800 --> 00:00:27,800 “彼女を殺したら” 4 00:00:27,800 --> 00:00:30,600 “楽になれるだろう”と 5 00:00:33,480 --> 00:00:35,040 本気じゃない 6 00:00:35,640 --> 00:00:37,640 ただの思いつきだ 7 00:00:40,120 --> 00:00:43,800 現在 16万人以上の殺人犯が 8 00:00:43,800 --> 00:00:46,560 米国の州刑務所に 収容されている 9 00:00:48,120 --> 00:00:54,160 そのうち2万人以上が 犯行時 十代だった 10 00:00:57,120 --> 00:00:59,640 過去に戻って引き止めたい 11 00:01:00,320 --> 00:01:03,120 “それだけはやめろ”と 12 00:01:04,640 --> 00:01:09,400 多くの人に 悪影響を与えることになった 13 00:01:09,400 --> 00:01:11,040 特にアシュリーに 14 00:01:12,600 --> 00:01:15,720 これは ある2人の服役囚の 15 00:01:15,720 --> 00:01:19,720 物語である 16 00:01:23,040 --> 00:01:26,560 被害者の死が重くのしかかる 17 00:01:29,720 --> 00:01:34,800 あの日の出来事から 今でも立ち直れない 18 00:01:37,360 --> 00:01:39,560 私は人殺しじゃない 19 00:01:39,560 --> 00:01:44,320 でも 殺人犯として 生涯 生きるしかない 20 00:01:54,320 --> 00:01:57,000 誰でも危険な人間になり得る 21 00:01:57,000 --> 00:01:59,480 怪物と呼ばれる 22 00:02:00,480 --> 00:02:02,840 無実は訴えてない 23 00:02:02,840 --> 00:02:05,120 冷酷に人を殺した 24 00:02:05,120 --> 00:02:08,480 アイ・アム・ア・キラー ~殺人鬼の独白~ 25 00:02:11,400 --> 00:02:15,800 失われた純真 26 00:02:22,240 --> 00:02:27,720 {\an8}テキサス州パリス 27 00:02:29,000 --> 00:02:32,320 真夜中に 誰かが訪ねてくるのは 28 00:02:33,280 --> 00:02:34,880 普通じゃない 29 00:02:36,840 --> 00:02:38,480 妻は不安がった 30 00:02:39,200 --> 00:02:42,120 {\an8}レイ・ヌル パリス住民 思い返せば 妻が正しかった 31 00:02:42,120 --> 00:02:42,680 {\an8}レイ・ヌル パリス住民 32 00:02:44,400 --> 00:02:48,120 ドアを開けると 若いカップルが立ってた 33 00:02:49,600 --> 00:02:53,000 雨にぬれて寒そうだった 34 00:02:54,080 --> 00:02:57,200 “車が故障した”と 彼らは言った 35 00:02:59,800 --> 00:03:05,160 だから彼らの目的地まで 私が送ることにした 36 00:03:10,120 --> 00:03:15,000 そのあと 理解できない事が起こった 37 00:03:15,600 --> 00:03:18,880 {\an8}〝犯行現場写真〞 38 00:03:18,880 --> 00:03:19,760 {\an8}〝犯行現場写真〞 あんなことをするなんて 思いもしなかった 39 00:03:19,760 --> 00:03:23,120 {\an8}あんなことをするなんて 思いもしなかった 40 00:03:51,800 --> 00:03:56,360 私はアシュリー・モリソン 懲役30年の判決を受けた 41 00:03:57,720 --> 00:03:59,600 逮捕時は17歳だった 42 00:04:04,840 --> 00:04:06,440 クリスチャン・シムズだ 43 00:04:07,080 --> 00:04:10,280 第一級殺人罪で 懲役35年の判決を受けた 44 00:04:12,760 --> 00:04:14,600 逮捕時は16歳だった 45 00:04:16,640 --> 00:04:20,080 クリスチャンとアシュリーは 46 00:04:20,080 --> 00:04:23,120 アニー・ロイス・シムズ 殺害の罪で有罪となる 47 00:04:24,640 --> 00:04:25,240 {\an8}テキサス州 O.Lルーサー・ユニット 48 00:04:25,240 --> 00:04:27,360 {\an8}テキサス州 O.Lルーサー・ユニット 僕は苦労してきた 49 00:04:27,360 --> 00:04:28,320 {\an8}テキサス州 O.Lルーサー・ユニット 50 00:04:28,320 --> 00:04:29,560 {\an8}テキサス州 O.Lルーサー・ユニット 相当ね 51 00:04:29,560 --> 00:04:29,880 {\an8}テキサス州 O.Lルーサー・ユニット 52 00:04:31,560 --> 00:04:33,480 耐えられなかった 53 00:04:33,480 --> 00:04:37,480 自分の限界に達してたんだ 54 00:04:39,920 --> 00:04:42,000 {\an8}テキサス州 55 00:04:42,000 --> 00:04:43,440 {\an8}振り返ると― ウィリアムP.ホビー ユニット 56 00:04:43,440 --> 00:04:44,760 {\an8}ウィリアムP.ホビー ユニット 57 00:04:44,760 --> 00:04:45,400 {\an8}ウィリアムP.ホビー ユニット 大きな喪失感に襲われる 58 00:04:45,400 --> 00:04:47,800 {\an8}大きな喪失感に襲われる 59 00:04:48,920 --> 00:04:51,760 そして いつも後悔の念に 60 00:04:52,920 --> 00:04:54,040 苦しんでる 61 00:05:02,960 --> 00:05:08,360 2008年 アシュリーは 家族と共にパリスに越す 62 00:05:08,360 --> 00:05:12,800 “テキサス州パリスへ ようこそ” 63 00:05:13,600 --> 00:05:16,760 11歳の時に テキサス州に移った 64 00:05:21,360 --> 00:05:22,840 小さな町よ 65 00:05:24,440 --> 00:05:27,560 {\an8}〝パリスにようこそ〞 66 00:05:24,920 --> 00:05:27,560 昔から住んでる人が多い 67 00:05:27,560 --> 00:05:28,000 {\an8}〝パリスにようこそ〞 68 00:05:30,280 --> 00:05:33,400 私たちが通ってた学校で 69 00:05:33,400 --> 00:05:36,560 私は無口で大人しかった 70 00:05:38,400 --> 00:05:40,120 自信がなかったの 71 00:05:41,240 --> 00:05:44,240 オタクっぽかったから 72 00:05:45,320 --> 00:05:46,760 いじめられた 73 00:05:48,160 --> 00:05:50,920 でも ブラスバンドでは 74 00:05:50,920 --> 00:05:54,360 自分のパートの リーダーになれた 75 00:05:55,160 --> 00:05:58,600 バンドにしか 友達がいなかった 76 00:06:00,160 --> 00:06:05,480 クリスチャンも ブラスバンドに参加する 77 00:06:08,880 --> 00:06:12,040 彼も私も 担当はクラリネットだった 78 00:06:12,040 --> 00:06:15,600 最初の頃 彼は不愛想で 79 00:06:15,600 --> 00:06:18,760 誰とも話さなかったの 80 00:06:20,960 --> 00:06:23,800 その謎めいた雰囲気が 好きだった 81 00:06:23,800 --> 00:06:30,080 彼のことをよく知る人は 誰もいなくて 82 00:06:30,080 --> 00:06:34,200 手の届かない存在に見えた 83 00:06:36,160 --> 00:06:37,840 彼に引かれたわ 84 00:06:44,200 --> 00:06:49,560 {\an8}〝O.L.ルーサー〞 85 00:06:45,480 --> 00:06:49,560 10代の頃の僕は内向的だった 86 00:06:51,400 --> 00:06:53,160 祖父母と暮らしてた 87 00:06:53,160 --> 00:06:55,560 正直に言うとイヤだった 88 00:06:55,560 --> 00:06:57,440 楽しくなかった 89 00:06:57,920 --> 00:06:59,960 祖母はすごく... 90 00:07:02,240 --> 00:07:03,560 何て言うか― 91 00:07:04,360 --> 00:07:06,480 難しい人だった 92 00:07:07,240 --> 00:07:09,040 祖母はいつも 93 00:07:09,040 --> 00:07:13,120 僕が築き上げた友人関係を 壊そうとした 94 00:07:14,280 --> 00:07:17,080 だから 人と距離を置いて 95 00:07:17,080 --> 00:07:20,040 親しくならないようにしてた 96 00:07:22,400 --> 00:07:26,240 でも アシュリーは 僕を受け入れてくれた 97 00:07:28,000 --> 00:07:32,640 僕は6年生で 彼女は中学1年生だった 98 00:07:36,400 --> 00:07:38,480 彼女は美人だったし 99 00:07:39,120 --> 00:07:41,600 お互いに引かれ合った 100 00:07:41,600 --> 00:07:44,400 ある種のライバル心もあった 101 00:07:45,160 --> 00:07:48,040 次第に 仲良くなっていったんだ 102 00:07:49,080 --> 00:07:55,520 {\an8}ウィリアムP.ホビー ユニット 103 00:07:51,720 --> 00:07:55,520 彼と仲良くなってから 104 00:07:55,520 --> 00:08:00,880 祖父母の養子だということを 聞いたの 105 00:08:00,880 --> 00:08:05,640 彼の両親が 育てられないからよ 106 00:08:07,440 --> 00:08:09,920 彼には居場所がなかった 107 00:08:11,560 --> 00:08:17,280 祖父母との暮らしは 幸せじゃないと言ってた 108 00:08:20,320 --> 00:08:23,840 私と母も仲が悪かった 109 00:08:25,280 --> 00:08:29,400 彼だけが私の理解者だった 110 00:08:29,400 --> 00:08:36,360 誰かに理解してもらえたのは 生まれて初めてだったわ 111 00:08:37,080 --> 00:08:40,120 そう感じた瞬間から 112 00:08:40,120 --> 00:08:43,040 彼に恋心を抱いてた 113 00:08:46,680 --> 00:08:48,360 お互いに夢中だった 114 00:08:49,640 --> 00:08:54,800 彼の一部になったように 感じてたの 115 00:08:54,800 --> 00:09:00,520 自分の考えはどうでもよくて すべてが彼のためだった 116 00:09:04,440 --> 00:09:06,800 すぐに恋に落ちた 117 00:09:07,400 --> 00:09:09,720 毎日 会ってたよ 118 00:09:10,200 --> 00:09:14,600 彼女が好きだったから 心を開いた 119 00:09:14,600 --> 00:09:17,320 誰にも話してないことも 120 00:09:17,320 --> 00:09:19,680 彼女には打ち明けた 121 00:09:21,960 --> 00:09:25,120 そのことで絆が深まったんだ 122 00:09:25,120 --> 00:09:27,400 お互いが救いだった 123 00:09:33,640 --> 00:09:36,920 ある夜 母と激しいケンカをしたの 124 00:09:38,640 --> 00:09:43,240 私はクリスチャンに 助けを求めた 125 00:09:43,240 --> 00:09:45,520 彼なら味方してくれるから 126 00:09:46,120 --> 00:09:49,280 そして 彼と話をでっち上げて 127 00:09:49,280 --> 00:09:51,680 一緒に暮らせるようにした 128 00:09:53,080 --> 00:09:55,840 彼が私を 守ってくれると思った 129 00:09:58,160 --> 00:10:03,120 2014年10月 クリスチャンが アシュリーの家に越す 130 00:10:03,120 --> 00:10:07,240 彼らは16歳と17歳だった 131 00:10:10,080 --> 00:10:11,680 最初はよかった 132 00:10:13,520 --> 00:10:20,480 でも一緒に暮らすまで 彼の精神状態を知らなかった 133 00:10:22,800 --> 00:10:25,560 完全には理解できなかった 134 00:10:27,800 --> 00:10:30,840 ささいなことで彼は怒った 135 00:10:32,360 --> 00:10:34,960 私の姉妹たちにもね 136 00:10:34,960 --> 00:10:39,000 当時3歳だった妹にも 彼は怒ったの 137 00:10:39,560 --> 00:10:43,200 彼は自分の家から 銃を持ってきてたから 138 00:10:43,720 --> 00:10:45,960 すごく怖かった 139 00:10:49,200 --> 00:10:50,640 最初は順調だった 140 00:10:51,280 --> 00:10:55,200 僕を苦しめる 祖母もいないしね 141 00:10:57,000 --> 00:11:01,480 でも 時間が経つにつれ うまくいかなくなっていった 142 00:11:02,600 --> 00:11:06,440 状況がどんどん悪化して 143 00:11:07,520 --> 00:11:09,280 逃げたくなった 144 00:11:10,160 --> 00:11:13,640 “ここを去ろう”と 思ったんだ 145 00:11:15,200 --> 00:11:18,520 “一緒に来くる?”と 彼女に聞いた 146 00:11:19,200 --> 00:11:20,800 “僕は出ていく”と 147 00:11:20,800 --> 00:11:23,960 “一緒に行く”と 彼女は言った 148 00:11:25,640 --> 00:11:26,640 それで... 149 00:11:28,360 --> 00:11:31,640 とにかく 彼女は僕についてきた 150 00:11:35,720 --> 00:11:38,440 駆け落ちの計画を立てた 151 00:11:38,440 --> 00:11:42,160 10代にはよくあることよ 152 00:11:43,920 --> 00:11:46,520 でも 計画が変わった 153 00:11:48,400 --> 00:11:53,880 彼は祖父母を殺して すべてを盗みたいと言った 154 00:11:53,880 --> 00:11:56,920 そして 誰にも縛られず生きたいと 155 00:11:58,040 --> 00:11:59,160 私は反対した 156 00:12:01,360 --> 00:12:04,000 本気だと思わなかった 157 00:12:05,160 --> 00:12:09,760 でも その時 彼といても幸せじゃないと 158 00:12:09,760 --> 00:12:11,080 気づいた 159 00:12:12,600 --> 00:12:16,560 でも彼は私の家族を使って 脅してきたの 160 00:12:18,800 --> 00:12:24,120 “僕と一緒に来ない理由を 排除すれば” 161 00:12:24,120 --> 00:12:28,280 “僕と一緒に 来るしかなくなる”と 162 00:12:29,520 --> 00:12:32,760 彼が本気かどうかは 関係なかった 163 00:12:32,760 --> 00:12:39,560 家族を殺されるリスクを 取るわけにはいかなかった 164 00:12:45,520 --> 00:12:48,720 あの日のことは よく覚えてない 165 00:12:51,120 --> 00:12:54,160 私が荷物をまとめてると 166 00:12:56,480 --> 00:13:02,560 母が部屋に入ってきて “どうしたの?”と聞いた 167 00:13:02,560 --> 00:13:05,680 私は泣きながら答えたわ 168 00:13:05,680 --> 00:13:10,000 “この家を 出ないといけない”と 169 00:13:10,000 --> 00:13:12,560 私が家を出ようとすると 170 00:13:12,560 --> 00:13:14,960 母に鍵と携帯を取られた 171 00:13:14,960 --> 00:13:19,160 あれ以来 家には戻ってない 172 00:13:24,880 --> 00:13:28,360 2014年12月17日 深夜0時過ぎ 173 00:13:28,360 --> 00:13:31,200 アシュリーは クリスチャンと家を出た 174 00:13:33,480 --> 00:13:35,200 私たちは歩き始めた 175 00:13:35,720 --> 00:13:37,160 深夜だった 176 00:13:39,320 --> 00:13:41,040 長い間 歩いた 177 00:13:44,640 --> 00:13:46,560 そして ある家に着いて 178 00:13:48,560 --> 00:13:51,960 車に乗せてと頼んだ 179 00:13:57,160 --> 00:14:02,720 そして彼の祖父母の家まで 送ってもらった 180 00:14:13,240 --> 00:14:19,040 2人は祖父母の近くに住む 伯母の家に着く 181 00:14:19,040 --> 00:14:22,080 そこは空き家だった 182 00:14:25,320 --> 00:14:26,800 伯母の家に着くと 183 00:14:27,520 --> 00:14:28,760 鍵がかかってた 184 00:14:28,760 --> 00:14:32,480 僕たちは窓から中に入った 185 00:14:33,440 --> 00:14:36,400 家の中から銃を探し出し 186 00:14:36,400 --> 00:14:39,600 銃弾の数を確認した 187 00:14:39,600 --> 00:14:45,280 そして“15分で戻る”と アシュリーに伝えた 188 00:14:51,240 --> 00:14:55,760 クリスチャンは銃を持ち 祖父母宅に向かった 189 00:14:55,760 --> 00:15:00,520 アシュリーは待っていた 190 00:15:03,440 --> 00:15:05,480 祖父母の家に行くと 191 00:15:08,960 --> 00:15:11,120 祖母の姿が見えた 192 00:15:12,240 --> 00:15:14,520 僕は道路で拾った石を 193 00:15:15,040 --> 00:15:20,080 洗濯だらいに投げて 祖母をおびき出した 194 00:15:21,600 --> 00:15:23,480 話すのがつらい 195 00:15:26,600 --> 00:15:27,680 それで― 196 00:15:28,240 --> 00:15:30,920 祖母が僕を見た途端 撃った 197 00:15:38,760 --> 00:15:40,720 祖母に近づくと 198 00:15:41,320 --> 00:15:42,680 まだ震えてた 199 00:15:43,320 --> 00:15:47,920 確実に殺すために もう1発 頭の後ろに撃った 200 00:15:54,320 --> 00:15:55,440 “やらかした” 201 00:15:55,960 --> 00:15:59,160 頭の中にそうよぎった 202 00:15:59,160 --> 00:16:00,600 “マズい”と 203 00:16:07,040 --> 00:16:11,800 祖母を撃ったあと 彼はアシュリーの元に戻る 204 00:16:13,720 --> 00:16:17,640 戻ってきた彼は 正気を失ってた 205 00:16:18,160 --> 00:16:22,680 何かがおかしいと その時 感じた 206 00:16:25,400 --> 00:16:29,200 彼は銃を持ち “荷物を持って車に乗れ”と 207 00:16:30,000 --> 00:16:32,760 叫んで私を急かした 208 00:16:34,000 --> 00:16:35,480 私は混乱してた 209 00:16:37,920 --> 00:16:40,600 祖母を殺したと彼から聞いて 210 00:16:43,680 --> 00:16:49,560 しばらくは 状況が理解できなかった 211 00:16:50,800 --> 00:16:56,160 彼の言ってることが 信じられなかったの 212 00:16:58,040 --> 00:17:03,880 ある瞬間から 思考が止まってしまった 213 00:17:05,320 --> 00:17:08,320 事実に直面できずに 214 00:17:09,120 --> 00:17:12,240 彼の言うとおりに動いた 215 00:17:12,760 --> 00:17:15,240 自分を守ろうとは 思わなかった 216 00:17:17,880 --> 00:17:20,920 なぜかは分からないけど 217 00:17:29,160 --> 00:17:33,080 祖母の車を盗んで 2人は逃走した 218 00:17:33,080 --> 00:17:39,200 そして4時間後 祖父が遺体を発見する 219 00:17:54,440 --> 00:17:57,800 2人は翌日 逮捕される 220 00:17:57,800 --> 00:18:03,600 オクラホマ州のモーテルに 彼らは潜伏していた 221 00:18:05,680 --> 00:18:09,480 “僕が一人でやった”と 警察に言った 222 00:18:10,720 --> 00:18:15,240 正直に言うが 彼女は無実なんだ 223 00:18:16,560 --> 00:18:17,520 僕の― 224 00:18:19,040 --> 00:18:23,480 犯した過ちのせいで 彼女が捕まる必要はない 225 00:18:48,920 --> 00:18:55,640 同級生が殺人を犯したと 知った時の気分は 226 00:18:55,640 --> 00:18:59,760 言葉じゃ言い表せない 227 00:19:01,640 --> 00:19:04,200 今だに理解できないよ 228 00:19:05,920 --> 00:19:11,160 でも こうなったのは アシュリーの影響だと思う 229 00:19:12,800 --> 00:19:13,720 {\an8}僕はエリック 230 00:19:13,720 --> 00:19:14,120 {\an8}僕はエリック エリック・シェルトン クリスチャンの友人 231 00:19:14,120 --> 00:19:14,200 {\an8}エリック・シェルトン クリスチャンの友人 232 00:19:14,200 --> 00:19:17,920 {\an8}エリック・シェルトン クリスチャンの友人 2人と同じ学校に 通ってた 233 00:19:17,920 --> 00:19:18,320 {\an8}2人と同じ学校に 通ってた 234 00:19:22,640 --> 00:19:26,120 {\an8}〝シンフォニック・ バンド〞 235 00:19:24,880 --> 00:19:28,840 クリスチャンとは 13年来の友人だ 236 00:19:30,640 --> 00:19:34,840 彼は内向的な性格だと思う 237 00:19:36,040 --> 00:19:38,640 とても賢い子供で 238 00:19:39,240 --> 00:19:41,160 勉強もよくできた 239 00:19:42,320 --> 00:19:45,080 社交的ではなかったけどね 240 00:19:47,800 --> 00:19:51,680 彼は過去の苦しみと 戦っていたけど 241 00:19:52,760 --> 00:19:56,320 成績は優秀だった 242 00:19:56,840 --> 00:20:00,400 将来はここを離れて どこかへ行きたいと 243 00:20:00,400 --> 00:20:02,680 計画してたみたいだ 244 00:20:06,360 --> 00:20:09,560 アシュリーは1つ年上だった 245 00:20:11,880 --> 00:20:15,720 高校生にとって 1歳の差は大きい 246 00:20:17,800 --> 00:20:20,560 2人の力関係は 247 00:20:20,560 --> 00:20:23,360 彼女の方が上だった 248 00:20:23,360 --> 00:20:25,640 何か命令されたら 249 00:20:25,640 --> 00:20:30,160 彼は喜んで 彼女の言うとおりにした 250 00:20:33,240 --> 00:20:38,040 2人の間に何が起きたのか 完全には分からないが 251 00:20:38,040 --> 00:20:43,240 彼女の望みを 彼は常にかなえてた 252 00:20:44,360 --> 00:20:50,080 でも この殺人事件に 関してだけは 253 00:20:50,760 --> 00:20:54,360 彼女は一切 関与してないと言う 254 00:20:55,880 --> 00:20:57,640 それが引っかかる 255 00:21:08,120 --> 00:21:14,680 {\an8}〝ラマー郡裁判所〞 256 00:21:10,280 --> 00:21:14,680 当初から この事件にはあの2人が 257 00:21:15,720 --> 00:21:18,480 関与していると見ていた 258 00:21:19,760 --> 00:21:24,080 でも 不可解だったのは 彼らの動機よ 259 00:21:25,560 --> 00:21:28,560 明確な動機が 見つからなかった 260 00:21:30,480 --> 00:21:31,520 {\an8}私はジル・ドレイク 261 00:21:31,520 --> 00:21:31,840 {\an8}私はジル・ドレイク ジル・ドレイク 検事補 262 00:21:31,840 --> 00:21:31,920 {\an8}ジル・ドレイク 検事補 263 00:21:31,920 --> 00:21:34,960 {\an8}ジル・ドレイク 検事補 検事補として この事件を担当していた 264 00:21:34,960 --> 00:21:37,680 {\an8}検事補として この事件を担当していた 265 00:21:41,440 --> 00:21:44,320 事件当初から関わってる 266 00:21:45,640 --> 00:21:50,800 シムズ家と聞いて みんなは驚いてた 267 00:21:51,640 --> 00:21:56,080 クリスチャンは 別の事件の被害者だったの 268 00:21:56,080 --> 00:21:59,760 そこから 思い出がよみがえってきた 269 00:22:02,160 --> 00:22:08,160 彼は2006年に起きた 児童虐待事件の被害者だった 270 00:22:09,720 --> 00:22:12,520 とても恐ろしい事件よ 271 00:22:12,520 --> 00:22:19,240 彼は母親の恋人から身体的 そして性的な虐待を受けた 272 00:22:19,240 --> 00:22:21,600 彼が8歳の時よ 273 00:22:27,680 --> 00:22:30,400 母親に恋人ができた 274 00:22:30,400 --> 00:22:33,280 アンソニー・トレント・ バーバーだ 275 00:22:34,600 --> 00:22:37,200 この話をするのはつらい 276 00:22:37,200 --> 00:22:40,200 彼はイカれた男だった 277 00:22:41,600 --> 00:22:44,000 いろんなことをされた 278 00:22:44,000 --> 00:22:46,960 殴られたり いろいろね 279 00:22:46,960 --> 00:22:49,600 怖くて おもらしをすると 280 00:22:49,600 --> 00:22:56,480 罰として洗濯ばさみで 僕の陰部をはさんだ 281 00:22:57,560 --> 00:22:59,760 性的虐待と言える 282 00:23:03,600 --> 00:23:08,280 児童虐待を扱う検事として 彼の話を聞くのはつらい 283 00:23:08,280 --> 00:23:12,920 彼の言っていることは 真実だと思う 284 00:23:13,480 --> 00:23:15,920 だから つらいの 285 00:23:17,840 --> 00:23:23,520 子供にとって最悪の状況よ 286 00:23:25,640 --> 00:23:32,640 2007年 ジルの検事事務所は アンソニーを起訴する 287 00:23:34,640 --> 00:23:38,080 そして懲役20年の判決が出た 288 00:23:38,080 --> 00:23:43,440 クリスチャンは 祖父母に引き取られる 289 00:23:45,400 --> 00:23:50,200 彼の祖父母は 地元の名士として知られ 290 00:23:51,000 --> 00:23:55,000 孫のために最善を尽くした 291 00:23:55,000 --> 00:23:59,960 でも 彼はPTSDになり 292 00:23:59,960 --> 00:24:06,200 思春期に 心の問題と戦う必要があった 293 00:24:06,200 --> 00:24:11,840 祖父母が彼の助けになると 私たちは願ってたの 294 00:24:15,480 --> 00:24:17,760 祖父母の家に引っ越した 295 00:24:18,880 --> 00:24:23,520 ひどい言い方をするけど 許してくれ 296 00:24:25,120 --> 00:24:27,160 死者を侮辱したくないが 297 00:24:27,160 --> 00:24:31,760 祖母は誰よりも 有害な人だった 298 00:24:32,800 --> 00:24:36,160 精神的にも肉体的にも 性的にも虐待された 299 00:24:38,840 --> 00:24:40,680 夜中に部屋に来て 300 00:24:40,680 --> 00:24:43,400 トレントと同じことをした 301 00:24:43,400 --> 00:24:46,920 僕に痛みを与えるために 302 00:24:48,040 --> 00:24:51,600 陰部をつかんでひねった 303 00:24:51,600 --> 00:24:56,560 祖母は正真正銘の サディストだった 304 00:24:58,160 --> 00:24:59,720 トレントよりね 305 00:25:05,240 --> 00:25:07,600 とても興味深いわ 306 00:25:08,240 --> 00:25:12,960 こんな主張を聞いたのは 初めてだった 307 00:25:13,560 --> 00:25:18,680 虐待を受けたという話を 疑うのはイヤだけど 308 00:25:20,400 --> 00:25:23,800 完全には信じられない 309 00:25:23,800 --> 00:25:29,640 彼に祖母を殺す動機が あるとしたら 310 00:25:30,360 --> 00:25:34,120 弁護士にそう話したはずよ 311 00:25:37,400 --> 00:25:41,640 クリスチャンは 裁判にかけられず 312 00:25:43,120 --> 00:25:48,680 35年の刑期と引き換えに 罪を認めた 313 00:25:50,840 --> 00:25:57,600 祖母からの虐待を 彼が主張したのは驚いた 314 00:25:58,560 --> 00:26:00,520 それを知っていたら 315 00:26:00,520 --> 00:26:05,280 詳しく捜査をして 量刑を決める際に考慮した 316 00:26:05,280 --> 00:26:08,080 検察は正義を求める 317 00:26:09,040 --> 00:26:12,040 でも 彼は祖母に銃を向け 318 00:26:12,040 --> 00:26:13,880 顔を撃ったの 319 00:26:14,360 --> 00:26:21,400 虐待されたと主張することで 自分を正当化しているように 320 00:26:21,400 --> 00:26:23,600 私には見える 321 00:26:33,560 --> 00:26:38,080 “アニー・ロイス・シムズを 偲んで” 322 00:26:43,160 --> 00:26:46,160 私の母は最高の母親だった 323 00:26:48,680 --> 00:26:51,840 とても優しくて愛情深い 324 00:26:54,920 --> 00:27:00,240 クリスチャンが 虐待を主張したことに 325 00:27:00,240 --> 00:27:02,240 怒りを覚えてる 326 00:27:02,720 --> 00:27:03,800 {\an8}ローリー・ギア アニーの娘 327 00:27:03,800 --> 00:27:06,520 {\an8}ローリー・ギア アニーの娘 刺されたような気分よ 328 00:27:06,520 --> 00:27:06,800 {\an8}ローリー・ギア アニーの娘 329 00:27:07,320 --> 00:27:09,040 後ろからね 330 00:27:09,760 --> 00:27:15,560 私の両親の善意を 彼は踏みにじった 331 00:27:18,840 --> 00:27:20,040 私はローリー 332 00:27:21,120 --> 00:27:24,200 母はアニー・ロイス・シムズ 333 00:27:29,680 --> 00:27:32,440 これは母と父の写真よ 334 00:27:32,440 --> 00:27:36,000 教会に行ったあとに 撮ったのね 335 00:27:36,000 --> 00:27:38,080 これはキッチン 336 00:27:39,680 --> 00:27:43,080 母に料理を教わりたかった 337 00:27:44,960 --> 00:27:51,320 両親が彼を受け入れたのは 使命感からだった 338 00:27:52,040 --> 00:27:55,400 虐待するなんてあり得ない 339 00:27:55,400 --> 00:28:00,880 母はそんなことを する人じゃない 340 00:28:00,880 --> 00:28:04,640 私や兄と同じように 彼を可愛がってた 341 00:28:05,520 --> 00:28:08,720 彼はひどい経験をしたから 342 00:28:08,720 --> 00:28:13,000 カウンセリングに通わせた 343 00:28:13,000 --> 00:28:17,120 そして 家では安定した愛情を与えて 344 00:28:17,120 --> 00:28:20,240 彼を支えようとしてた 345 00:28:22,320 --> 00:28:26,880 彼に必要なものは すべて与えてたわ 346 00:28:31,840 --> 00:28:37,840 アシュリーとの交際に 気づいたきっかけは 347 00:28:37,840 --> 00:28:39,800 プロムの写真よ 348 00:28:40,560 --> 00:28:47,080 写真を見ただけで 彼女に夢中なのが分かった 349 00:28:49,400 --> 00:28:54,040 でも 彼女と付き合って 彼は完全に変わった 350 00:28:56,280 --> 00:29:00,320 反抗的で理屈っぽくなったの 351 00:29:00,320 --> 00:29:02,440 ケンカが増えた 352 00:29:04,680 --> 00:29:09,680 アシュリーと 付き合っていなければ 353 00:29:09,680 --> 00:29:14,040 クリスチャンは あんなことをしてない 354 00:29:17,480 --> 00:29:19,240 彼女が憎い 355 00:29:20,600 --> 00:29:22,800 それが本音よ 356 00:29:25,160 --> 00:29:28,960 アシュリーも 同罪だと思ってる 357 00:29:28,960 --> 00:29:30,160 絶対にね 358 00:29:32,600 --> 00:29:35,120 自分は何をしても 359 00:29:36,400 --> 00:29:40,400 報いを受けないと 彼女は思ってたのね 360 00:29:42,760 --> 00:29:45,600 供述も二転三転した 361 00:29:47,080 --> 00:29:49,320 巧みに人を操るの 362 00:29:58,320 --> 00:30:01,560 {\an8}〝テキサス州 公安局〞 363 00:30:02,760 --> 00:30:09,000 アシュリーの取り調べは 何度も行われた 364 00:30:14,040 --> 00:30:17,800 取り調べでは 有益な情報を望む 365 00:30:20,240 --> 00:30:24,080 アシュリーの取り調べでも 366 00:30:24,080 --> 00:30:29,640 正直に質問に答えてくれると 期待してた 367 00:30:31,240 --> 00:30:34,400 でも その期待は裏切られた 368 00:30:35,480 --> 00:30:35,960 {\an8}私はステイシー 369 00:30:35,960 --> 00:30:36,960 {\an8}私はステイシー ステイシー・マクニール テキサス・レンジャー 370 00:30:36,960 --> 00:30:37,040 {\an8}ステイシー・マクニール テキサス・レンジャー 371 00:30:37,040 --> 00:30:39,600 {\an8}ステイシー・マクニール テキサス・レンジャー テキサス・レンジャーだ 372 00:30:39,600 --> 00:30:40,120 {\an8}テキサス・レンジャーだ 373 00:30:43,480 --> 00:30:48,520 私が初めて アシュリーに会った時は 374 00:30:48,520 --> 00:30:53,760 典型的な 17歳の高校生だと思った 375 00:30:53,760 --> 00:30:56,320 年齢より幼い感じもした 376 00:30:57,120 --> 00:30:59,800 彼女はざっくばらんに話し 377 00:30:59,800 --> 00:31:04,920 弁護士抜きで 私と話すことを選んだ 378 00:31:06,640 --> 00:31:09,640 彼女は 何も知らなかったと主張した 379 00:31:09,640 --> 00:31:12,560 クリスチャンの祖母の 死すらもね 380 00:31:13,520 --> 00:31:18,680 そして銃の存在も 知らなかったと言った 381 00:31:19,920 --> 00:31:23,760 家族に危害が及ぶのを恐れて 382 00:31:23,760 --> 00:31:30,080 彼について行っただけだと 言ったんだ 383 00:31:32,200 --> 00:31:37,000 2週間後 2度目の取り調べが行われた 384 00:31:38,440 --> 00:31:45,360 {\an8}〝取調室〞 385 00:31:39,080 --> 00:31:45,360 2度目の取り調べでも 事件への関与を否定していた 386 00:31:45,360 --> 00:31:51,280 でも 最後には自ら関与を 認める結果になった 387 00:31:52,040 --> 00:31:56,040 大きく証言を変えたんだ 388 00:31:56,800 --> 00:32:01,920 銃の装填を手伝ったと言った 389 00:32:03,440 --> 00:32:08,360 彼が銃を持っていたと 初めて認めたんだ 390 00:32:10,440 --> 00:32:14,600 そして シムズ夫妻の殺害計画を 391 00:32:14,600 --> 00:32:19,400 クリスチャンに聞いていたと 認めた 392 00:32:20,480 --> 00:32:21,320 {\an8}〝犯行現場の写真〞 393 00:32:21,320 --> 00:32:23,760 {\an8}〝犯行現場の写真〞 でも 彼を止めようとは しなかった 394 00:32:23,760 --> 00:32:26,160 {\an8}でも 彼を止めようとは しなかった 395 00:32:27,160 --> 00:32:32,160 彼らは共謀して 犯行に及んだんだ 396 00:32:33,560 --> 00:32:37,040 彼女は間違いなく殺人者だよ 397 00:32:47,840 --> 00:32:51,880 2015年3月12日 アニー殺害の容疑で 398 00:32:51,880 --> 00:32:55,920 アシュリーは起訴された 399 00:32:59,280 --> 00:33:04,960 有罪になるのは 実行犯だけじゃない 400 00:33:06,600 --> 00:33:11,280 テキサス州では 犯罪に加担した人間も 401 00:33:11,280 --> 00:33:12,880 同罪になる 402 00:33:12,880 --> 00:33:16,040 実際に殺害してなくてもね 403 00:33:17,680 --> 00:33:24,000 アシュリーは 犯行の一部始終に関与してた 404 00:33:26,600 --> 00:33:32,240 アシュリーは関与を否定し 司法取引を拒否した 405 00:33:33,200 --> 00:33:37,920 2017年7月24日 裁判が行われた 406 00:33:40,360 --> 00:33:43,240 2人のメッセージの やり取りが 407 00:33:43,240 --> 00:33:47,400 裁判での重要な証拠となった 408 00:33:48,040 --> 00:33:53,200 これは2014年12月16日の やり取りよ 409 00:33:53,200 --> 00:33:55,320 つまり事件の2日前ね 410 00:33:55,920 --> 00:33:59,120 “祖父母の家に行って カネを盗む” 411 00:33:59,120 --> 00:34:01,280 “朝早く行こう” 412 00:34:01,280 --> 00:34:04,800 “そうね 車もお金もない” 413 00:34:04,800 --> 00:34:07,600 “祖父母が持ってる” 414 00:34:07,600 --> 00:34:09,880 “そうでしょうね” 415 00:34:09,880 --> 00:34:12,120 “今夜 やろう” 416 00:34:12,120 --> 00:34:15,240 “私は家を出られないかも” 417 00:34:15,240 --> 00:34:17,360 “父さんが怒る” 418 00:34:17,360 --> 00:34:19,880 “お前の父親を殺してやる” 419 00:34:19,880 --> 00:34:21,120 “いいね” 420 00:34:23,200 --> 00:34:25,920 このメッセージから 421 00:34:25,920 --> 00:34:29,920 家出を計画していたのが 明らかになった 422 00:34:29,920 --> 00:34:34,680 祖父母を襲い 殺そうとしていたこともね 423 00:34:35,560 --> 00:34:37,240 これが証拠よ 424 00:34:37,240 --> 00:34:41,840 “父親を殺す”と言われて “いいね”と答えてる 425 00:34:43,640 --> 00:34:45,200 彼女は共犯よ 426 00:34:52,640 --> 00:34:56,720 自分は潔白だと思ったから 無罪を主張した 427 00:34:58,160 --> 00:35:01,440 裁判で真実が明かされると 思ってた 428 00:35:01,440 --> 00:35:06,480 私の話を聞いてくれると 思ったの 429 00:35:07,880 --> 00:35:14,360 そうすれば無罪が認められて 家に帰れると思ってた 430 00:35:15,920 --> 00:35:22,480 でも 殺害の計画を聞いても 通報しなかったから 431 00:35:22,480 --> 00:35:25,320 私も同罪だと言われた 432 00:35:25,320 --> 00:35:27,760 実際に殺してなくてもね 433 00:35:30,120 --> 00:35:35,200 彼が本当に殺人を犯すとは 思ってなかった 434 00:35:36,400 --> 00:35:38,960 話は聞いてたけど 435 00:35:39,720 --> 00:35:43,320 本気にしてなかったの 436 00:35:44,760 --> 00:35:47,920 僕たちが話してたことは 437 00:35:47,920 --> 00:35:53,560 怒りや心の傷からくる 単なるたわ言だった 438 00:35:53,560 --> 00:35:58,280 16歳の恋人が 本当に人を殺すなんて 439 00:35:58,280 --> 00:36:02,320 17歳の少女に 想像がつくわけない 440 00:36:02,320 --> 00:36:05,080 そんなこと思いもしないよ 441 00:36:07,760 --> 00:36:11,280 2日間の裁判の結果 アシュリーは有罪となり 442 00:36:11,280 --> 00:36:13,440 懲役30年が言い渡された 443 00:36:13,440 --> 00:36:18,720 クリスチャンとの刑期の差は 5年だった 444 00:36:19,880 --> 00:36:22,400 不当な結果だと思った 445 00:36:23,400 --> 00:36:26,520 今から振り返っても 446 00:36:27,760 --> 00:36:32,600 私に犯行を止められる 手立てはなかった 447 00:36:37,040 --> 00:36:41,520 彼女は不当だと言うけれど 448 00:36:43,320 --> 00:36:46,240 裁判の結果 有罪になった 449 00:36:47,000 --> 00:36:48,400 それがすべて 450 00:36:51,840 --> 00:36:56,440 彼女は心の中で 事実を書き換えてる 451 00:36:56,440 --> 00:36:58,560 自分を保つためにね 452 00:36:58,560 --> 00:37:00,080 ただの言い訳よ 453 00:37:00,080 --> 00:37:02,800 自ら犯行に関わった事実を 454 00:37:02,800 --> 00:37:07,360 否定したくて言ってるだけ 455 00:37:15,200 --> 00:37:18,280 裁判で検察官はこう言った 456 00:37:18,280 --> 00:37:23,520 “アシュリーが 犯行の当事者であることは” 457 00:37:23,520 --> 00:37:25,360 “紛れもない事実だ”と 458 00:37:28,720 --> 00:37:31,680 でも 気になる証拠がある 459 00:37:31,680 --> 00:37:33,480 クリスチャンの証言だ 460 00:37:35,280 --> 00:37:38,160 “僕が一人でやった”と 461 00:37:42,360 --> 00:37:47,360 判決結果を不服とし アシュリーは控訴した 462 00:37:48,520 --> 00:37:50,080 私はローランド 463 00:37:50,080 --> 00:37:52,840 テキサス州弁護士だ 464 00:37:53,480 --> 00:37:59,160 刑事弁護人として アシュリーの弁護を担当した 465 00:38:03,080 --> 00:38:05,360 {\an8}彼女が共犯だという 466 00:38:05,360 --> 00:38:05,760 {\an8}彼女が共犯だという ローランド・モッシャー 弁護人 467 00:38:05,760 --> 00:38:05,840 {\an8}ローランド・モッシャー 弁護人 468 00:38:05,840 --> 00:38:09,120 {\an8}ローランド・モッシャー 弁護人 見方をすることもできる 469 00:38:09,120 --> 00:38:09,520 {\an8}見方をすることもできる 470 00:38:09,520 --> 00:38:11,480 通報もしていないし 471 00:38:11,480 --> 00:38:15,760 彼と一緒に逃亡もした 472 00:38:17,440 --> 00:38:23,640 でも 強要されたと 立証することもできる 473 00:38:25,200 --> 00:38:29,600 自発的に犯行に関与したかが 重要な争点だ 474 00:38:29,600 --> 00:38:32,720 強要されたなら 自発的ではない 475 00:38:34,680 --> 00:38:39,440 アシュリーは 情緒不安定な殺人犯の恋人に 476 00:38:39,440 --> 00:38:46,160 異議を唱えたり 干渉したりしなかった 477 00:38:46,160 --> 00:38:51,440 それが彼女が起訴された 理由だ 478 00:38:54,320 --> 00:38:58,120 彼女は頭のおかしな恋人に 479 00:38:58,120 --> 00:39:02,360 “人を殺すから 一緒に来い”と言われた 480 00:39:02,360 --> 00:39:07,240 彼に逆らったり 自分の家族が彼を怒らせたら 481 00:39:07,240 --> 00:39:11,920 彼らに危害が及ぶと思うのは 当然のことだ 482 00:39:18,520 --> 00:39:24,600 2019年3月 アシュリーの控訴が認められ 483 00:39:24,600 --> 00:39:29,120 新たな裁判が始まった 484 00:39:34,960 --> 00:39:38,160 この事件に責任があるのは クリスチャンよ 485 00:39:39,080 --> 00:39:40,400 アシュリーじゃない 486 00:39:43,280 --> 00:39:46,280 彼女が中傷されるのは 487 00:39:46,280 --> 00:39:50,680 彼女にかけられた疑惑のせい 488 00:39:51,960 --> 00:39:55,080 でも その疑いは間違ってる 489 00:39:58,400 --> 00:39:59,240 {\an8}私はリッキー 心理学者よ 490 00:39:59,240 --> 00:40:02,120 {\an8}私はリッキー 心理学者よ リッキー・マーシャル 心理学者 491 00:40:03,760 --> 00:40:07,040 アシュリーの分析をした 492 00:40:04,720 --> 00:40:07,040 {\an8}〝テキサス州 心理学会〞 493 00:40:07,840 --> 00:40:12,400 事件について話すことは 彼女の許可をもらってる 494 00:40:15,240 --> 00:40:19,760 アシュリーと話したのは 計12時間よ 495 00:40:21,400 --> 00:40:25,240 友好的だったけど トラウマを抱えてた 496 00:40:26,120 --> 00:40:29,120 子供らしい面もあった 497 00:40:29,720 --> 00:40:34,280 そして 彼女は簡単に人に操られる 498 00:40:38,920 --> 00:40:44,920 十代の少女が弁護士なしで 警察の取り調べを受けるのは 499 00:40:45,680 --> 00:40:47,160 恐ろしいことよ 500 00:40:47,680 --> 00:40:50,840 {\an8}〝取調室〞 501 00:40:48,560 --> 00:40:50,840 フェアじゃない 502 00:40:50,840 --> 00:40:53,960 {\an8}〝取調室〞 503 00:40:52,720 --> 00:40:56,920 供述を変えたとしても 不思議じゃないわ 504 00:41:00,880 --> 00:41:04,960 “お前の両親を殺す”と クリスチャンは言った 505 00:41:05,640 --> 00:41:08,680 “自殺に見せかけてね”と 506 00:41:10,440 --> 00:41:13,800 彼女はそれを本気にして 507 00:41:14,480 --> 00:41:16,960 彼についていった 508 00:41:18,640 --> 00:41:21,080 クリスチャンが計画し 509 00:41:21,080 --> 00:41:23,960 彼が実行に移したの 510 00:41:23,960 --> 00:41:25,800 彼女の望みじゃない 511 00:41:29,760 --> 00:41:33,720 彼女は不当に脅迫された 512 00:41:35,320 --> 00:41:41,720 もう一度 裁判をすれば 違う判決が出たと思う 513 00:41:43,520 --> 00:41:46,600 でも そうはならなかった 514 00:41:49,920 --> 00:41:51,880 控訴から7ヵ月後― 515 00:41:51,880 --> 00:41:55,840 アシュリーは 一転して有罪を認めた 516 00:41:55,840 --> 00:42:00,880 2020年3月4日 再び懲役30年の求刑が出た 517 00:42:08,760 --> 00:42:13,200 2度目の裁判で 主張を変えたのは 518 00:42:14,120 --> 00:42:17,040 私が有罪だからよ 519 00:42:17,040 --> 00:42:18,440 それが事実 520 00:42:21,640 --> 00:42:25,000 その時の私の精神状態や 521 00:42:25,000 --> 00:42:30,280 家族の命を脅かされたことは 関係ない 522 00:42:30,280 --> 00:42:35,840 私には彼を止めるという 選択肢もあった 523 00:42:35,840 --> 00:42:38,600 助けを求めることもできた 524 00:42:40,560 --> 00:42:44,560 自分が下した選択の 責任を負うわ 525 00:42:47,200 --> 00:42:49,600 止められたかは分からない 526 00:42:50,920 --> 00:42:54,240 でも 止めるべきだった 527 00:42:57,200 --> 00:42:59,240 インタビューから3ヵ月後― 528 00:42:59,240 --> 00:43:03,080 アシュリーは 更なる質問に答えた 529 00:43:06,840 --> 00:43:11,200 再び懲役30年という 求刑が出た 530 00:43:12,880 --> 00:43:19,600 殺人を犯してないのに 重すぎる判決だと思う 531 00:43:21,840 --> 00:43:24,240 私はそう感じてる 532 00:43:24,240 --> 00:43:29,920 人生が壊れていくのを 見つめながらね 533 00:43:31,280 --> 00:43:35,800 でも 真実を話す チャンスだと思う 534 00:43:37,520 --> 00:43:41,040 警察との取り調べは怖かった 535 00:43:43,160 --> 00:43:46,320 こう思ったのを覚えてるわ 536 00:43:47,320 --> 00:43:50,960 “真実を話しても 信じてもらえない”と 537 00:43:51,600 --> 00:43:54,000 だから自分を守った 538 00:43:54,880 --> 00:43:58,720 でも初めから 真実を話すべきだった 539 00:43:58,720 --> 00:44:03,440 本当のことを 信じてもらえなくなったから 540 00:44:06,360 --> 00:44:11,000 2回目の取り調べの際に 541 00:44:11,000 --> 00:44:13,960 彼女は供述を変えた 542 00:44:14,680 --> 00:44:19,800 銃の装填を手伝ったと言った 543 00:44:20,960 --> 00:44:25,080 そして シムズ夫妻の殺害計画を 544 00:44:25,080 --> 00:44:28,560 クリスチャンに聞いていたと 認めた 545 00:44:31,160 --> 00:44:34,480 彼の祖父母の家には 行ってない 546 00:44:35,120 --> 00:44:37,600 殺人は犯してない 547 00:44:38,720 --> 00:44:42,080 銃の装填を 手伝ったつもりもなかった 548 00:44:43,400 --> 00:44:45,320 床に弾が落ちてて 549 00:44:45,320 --> 00:44:48,400 拾って数を数えろと 彼に言われたの 550 00:44:48,400 --> 00:44:50,440 それだけよ 551 00:44:51,680 --> 00:44:53,680 今 振り返ると 552 00:44:53,680 --> 00:44:57,560 彼が人を殺そうとしてたのは 明らかだった 553 00:44:58,560 --> 00:44:59,960 誰でも気づく 554 00:44:59,960 --> 00:45:04,640 でも そんなことをするとは 信じられなかったの 555 00:45:04,640 --> 00:45:08,080 特に自分の愛する人がね 556 00:45:11,280 --> 00:45:18,160 犯行の一部始終に アシュリーは関与してた 557 00:45:19,040 --> 00:45:21,600 2人は殺人を計画してた 558 00:45:22,440 --> 00:45:25,160 “お前の父親を殺す” 559 00:45:25,160 --> 00:45:26,840 “いいね” 560 00:45:27,640 --> 00:45:31,680 “父親を殺す”と言われて “いいね”と答えてる 561 00:45:32,200 --> 00:45:33,400 彼女は共犯よ 562 00:45:34,840 --> 00:45:38,160 ひどい内容に見えるのは 分かる 563 00:45:38,160 --> 00:45:42,880 知らない人が見たら かなり印象が悪い 564 00:45:42,880 --> 00:45:47,200 でも私は彼の言うことを 適当にあしらってた 565 00:45:47,200 --> 00:45:51,000 “いいね”と言ったのは 566 00:45:51,000 --> 00:45:53,480 “あっそう”という意味よ 567 00:45:55,160 --> 00:45:57,920 本気にしてなかったの 568 00:45:58,640 --> 00:46:00,920 でも彼は本気だった 569 00:46:04,640 --> 00:46:06,960 彼を止められずに 570 00:46:08,120 --> 00:46:10,400 本当に後悔してる 571 00:46:13,680 --> 00:46:18,960 シムズ家の人々に 何か言えるとしたら 572 00:46:20,040 --> 00:46:23,680 心から申し訳なかったと 言いたい 573 00:46:26,040 --> 00:46:31,080 でも 彼がしたことの 責任は取れない 574 00:46:33,400 --> 00:46:37,480 事件に関与した罪は 償うべきだと思ってる 575 00:46:38,120 --> 00:46:39,440 本当にね 576 00:46:39,440 --> 00:46:43,640 でも 30年が妥当かと問われれば 577 00:46:43,640 --> 00:46:44,840 否定する 578 00:46:48,000 --> 00:46:50,760 実際に計画を立て 人を殺めた彼と 579 00:46:51,960 --> 00:46:55,080 たったの5年しか差がない 580 00:47:02,520 --> 00:47:07,520 クリスチャンも質問に答えた 581 00:47:09,840 --> 00:47:14,560 祖母を撃ったのは 虐待されてたからだ 582 00:47:15,200 --> 00:47:18,360 そうじゃなきゃ殺さない 583 00:47:19,640 --> 00:47:22,360 でも 計画的じゃなかった 584 00:47:23,400 --> 00:47:27,320 正直に言うと 僕はかなり頭がいい 585 00:47:27,320 --> 00:47:31,960 イヤなヤツだと 思われたくないけど 586 00:47:31,960 --> 00:47:36,280 計画的犯行なら 別の方法を選んでた 587 00:47:38,280 --> 00:47:42,200 虐待の話をしなかったのは 588 00:47:42,800 --> 00:47:45,760 信じてもらえないと 思ったからだ 589 00:47:48,600 --> 00:47:53,960 クリスチャンが 虐待を主張したことに 590 00:47:53,960 --> 00:47:56,360 怒りを覚えてる 591 00:47:57,080 --> 00:48:00,240 母はそんな人じゃない 592 00:48:01,320 --> 00:48:04,280 刺されたような気分よ 593 00:48:04,760 --> 00:48:05,920 後ろからね 594 00:48:05,920 --> 00:48:09,320 私の両親の善意を 595 00:48:10,080 --> 00:48:13,080 彼は踏みにじった 596 00:48:14,920 --> 00:48:17,920 何を言っても 信じてもらえない 597 00:48:17,920 --> 00:48:20,520 彼らは当事者じゃないからね 598 00:48:21,360 --> 00:48:23,040 正直に言うと 599 00:48:23,040 --> 00:48:25,760 良心の呵責(かしゃく)はない 600 00:48:26,680 --> 00:48:31,240 もっとひどい目に遭っても 当然だと思う 601 00:48:31,840 --> 00:48:35,400 僕以外の人に 殺してほしかった 602 00:48:37,800 --> 00:48:40,680 アシュリーの気持ちは 分からない 603 00:48:42,160 --> 00:48:49,120 彼女が語った内容には でたらめも含まれてるはずだ 604 00:48:51,120 --> 00:48:54,480 僕のことを恐れてたとかね 605 00:48:54,480 --> 00:48:56,640 でも 彼女を大事にしてた 606 00:48:58,480 --> 00:49:02,640 彼女を傷つけることは 何もしてない 607 00:49:03,920 --> 00:49:06,080 強要もしてない 608 00:49:37,120 --> 00:49:40,040 日本語字幕 家近 範子